『今年の抱負』
「ねぇねぇ」
ん?
「去年の抱負覚えてる?」
あー…んにゃ、覚えてないなぁ
「あんたのはアタシ覚えてるよー」
え、覚えてる?なんやった?
「読書。それも毎月1冊は最低読む!」
…ぁー
「ね?」
ぁー…言われて思い出した
かなり緩〜くしたら
続くかなぁって思ってたんだけど…
あれ結局最初の月だけで
それからは毎月ゲーム1本
に 変えちゃったもんなぁ…
「んで結局毎月2本クリアしてるもんね」
ほっとけ
「まぁやっぱりやりたい事とか
できることに変わるよねぇ」
まぁ…確かに実際その方が続くもんなぁ
んで、そういうお前は覚えてんのか?
「忘れた〜」
実は俺 覚えてるじぇ?
「忘れろ」
ってことは覚えてんのか
「わーすーれーろ!」
ぁーはいはい
年間通して5キロ減らすって言う
抱負は忘れる【ドスッ】よげふっ!
「わすれた?」
わ、忘れ…ました…💦
「ならよろしい!(パクッ♡)」
はぁ……
「何よそのため息は!
という訳で今年の抱負は現状維持〜
あーいや、それじゃ食べれなくなるから…
うん、よし!今年は5キロ減らす!
という訳で今のうちに
いっぱい食べとこうと思って✨」
(…絶対…今年も、ダメだこいつ……
だって……これ…去年のデジャブ…)
〜シロツメ ナナシ〜
15
『新年』
「あんたの手は
他の子とはなんか違うねぇ」
これは、私が祖母と会う時の
ちょっとした口癖のように言われる
不思議な言葉だった
年に数回だけ会う祖母
祖母は私の手を握った時
いつもよく言う言葉だった
まれにほかの人からも言われることがあった
「ほかの子となんか違うねぇ」と
年が明けた
今年も祖母に会う
「あんたは、なんかね?
他の子とはなんか違うねぇ」
少しニュアンスは違うが
やはり今年も言われた
そう言われることそのものにも
なんとなく 不思議な力を感じた
その日の夜
まるで眠るように
あちらの世界に旅立った
私に『不思議な言葉と力』を残して
〜シロツメ ナナシ〜
14
『良いお年を』
良いお年を
この言葉が言える人がいる
相手を思い
自分を想い
願いを込めた互いの幸
ありがとうともまた違う
とても大きな願いを込めた
とても小さな良い言葉
この言葉を
言わせてもらえる日が来るなんて
そんなあなたに送ります
感謝も気持ちもなにもかも
たくさん込めて贈ります
では、
良いお年を
〜シロツメ ナナシ〜
13
『一年を振り返る』
今年が始まって
きっかけの1歩を踏み出す人がいた
出鼻をくじかれ動けない人がいた
新たなスタート
新たな挑戦をする人がいた
もう一度とやり直す人がいた
成長
磨きに磨きをかける人がいた
壁にぶつかり止まる人がいた
心
一分一秒を力強く歩く人がいた
一年使ってひたすら癒す人がいた
人と人
大切に思える人と巡り会う人がいた
勇気を持って放つ人がいた
まるで人を駒のように扱う人がいた
誰にも言えない苦痛を抱える人がいた
努力の積み重ね
何十年と掛けて遂に開花した人がいた
今年も開花できない人がいた
挫折
二度と立ち上がれないほどの
心の痛みを感じる人がいた
長い時を経てようやく
目を覚ませるようになった人がいた
生と死
命を全うする人がいた
新たな誕生を見守る人がいた
世界
小さな命を助ける人がいた
多くの命を奪い合う人がいた
みんな違う人生だ
全ての基準もスキルも違う
それら程度もレベルも違う
みんな同じ人間でも
持ってる全てが違うんだ
世界の賞賛は残念ながら
決して平等では無いけれど
私はみんなを尊敬したい
みんな凄いと褒めたげたい
唯一同じがあるならば
ここまで来ることが出来なかった
悲しく尊い命を感じながら
今日まで生きた人みんなに
明日や来年が来ると言うこと
私は願う
勇気の1歩を踏み出せる人が
最高の瞬間に巡り会える人が
奇跡のような復活ができる人が
1人でも多く訪れますように
私もそんな一人になりたい
〜シロツメ ナナシ〜
12
『みかん』
ムキムキ パク
ん、うまうま
(ジー…)
…食べる?
「食べる」
はい
「あーん 」
もぐもぐ
「…ちょっとすっぱいのが強い」
あー小さい方選んだから
酸味強かったかもな
あれ?苦手だったっけ?
「そこまでじゃないけど」
炭酸結構飲むじゃん
「今はそんな気分なの〜」
さいですか
「オカワリ🍊」
姫君の手の届くところに
山盛り積んでおりますので
お好きに取りなはれ
「んじゃーね、これ向いて」
聞かんかい
そして自分でむきなさいよ…笑
「むーいーてーよー」
ぁーはいはい(ムキムキ)
はいよ
「あーん」
食べさせるまでかよ…
「あーーん」
はいはい、あーん
「あーん(パク)」
…いかがですかい?
「ん、良きかな」
パク
…お?これ甘い気がする
ちょっと当たり感
「…二へへ~」
なに?
「べつに〜♪(さっきちょっと
コロコロしといてよかった、なんてね)」
〜シロツメ ナナシ〜
11