テーマ:カーテン #332
カーテンを揺らすのは誰?
飼っている黒猫のクロ?
カーテンを揺らすのは誰?
窓から入ってきた秋の風?
カーテンを揺らすのは誰?
今はもう遠くにいるはずのあなた?
カーテンを揺らすのは誰?
テーマ:涙の理由 #331
涙の理由教えてよ。
何があなたを悲しませるの?
何があなたを苦しませるの?
大丈夫だよ。
あなたは頑張った。
あなたは頑張ったんだよ。
少し休んでもいいんじゃない?
涙が出るのは頑張った証なんだよ。
悪いことじゃない。
誰かがあなたを泣かせたのなら私が許さないから。
そんな涙の理由を聞いてくれる。
励ましてくれる友達がいたら私も変われたのかな。
ううん、それは言い訳に過ぎない。
私が誰かに言われなくても
私が誰かの支えになれるように。
この画面の向こう側のあなたが泣いているのなら。
涙の理由、教えてよ。
私があなたの笑顔の理由になるから。
私はあなたの涙よりも笑顔が見たいから。
テーマ:ココロオドル #330
『ココロオドル』魅惑の世界へあなたを招待。
僕はある記事のそんなフレーズに目を取られていた。
この世界はつまらない。
治安は悪いし嫌なことばっかりだ。
心躍る世界なんて理想でしかないと思っていた。
でもそんな世界に行けるなら……。
僕は気がつくとその記事のURLを押していた。
「登録ありがとうございます。
貴方はもう、この世界の住民です。
『ココロオドル』魅惑の世界へ、ヨうコそ」
そんなメールが届いていた。
僕の頭には、はてなが浮かんでいた。
何も変わっていない世界がそこには広がっていたから。
騙された。
そう思っていた。
でも世界は変わっていた。
『ココロオドル』世界へと……。
テーマ:束の間の休息 #329
目覚めたときには
僕の知っている世界ではなかった。
『束の間の休息』と思って眠ったはずなのに
起きた時代が1000年後で
僕の知らない世界が広がっていた。
目覚めた僕を沢山の人が見る。
でもその見物者は人間だけじゃなかった。
見たことのない世界
知らない機械
知らない人々……
僕は未来に来てしまった。
『束の間の休息』をしているうちに。
テーマ:力を込めて #328
ねぇ貴方。
私を愛してくれた貴方。
大好きな貴方。
愛しているわ。
だから最後は力を込めて一思いに。
貴方は私のトクベツな人。
最後は貴方と決めていたの。
私は今日でこのシゴトを終わりにするわ。
貴方を見届けて私も最後を迎える。
それってとてもトクベツでしょ?
なぜ私の手は震えているのかしら。
何年も慣れてやってきたシゴトなのに。
なぜ私の視界が歪んでいるのかしら。
最後の貴方を見ていたいのに。
静かに眠る貴方に私の声も思いも届かない。
貴方は私のトクベツな人。