テーマ:街の明かり #237
街の明かりが消える頃、
妖怪たちは動き出す。
しかし、
近頃の人間たちの街の明かりは消えない。
これだと我らが活動できないと、
人間に化けた妖怪が、
人間の街を歩いた。
すると妖怪を見た人間たちは悲鳴を上げ、
都市伝説や妖怪たちを恐れる。
でも
彼らの夜の街の明かりは消えなかった。
昔に増してつくようになった。
妖怪たちは暗い森に住むようになった。
妖怪たちは人間を恨んだ。
だから、
夜、暗い森に行くときは注意した方がいい。
妖怪たちは人間を……。
そんなの脅しだろう。
俺はそう思ってテレビを消す。
妖怪特集なのか、何なのか知らないが、
妖怪は架空の生き物だ。
存在しない。
妖怪よりも恐ろしいのは人間だ。
※
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テーマ:七夕 #236
七夕祭りに行くと
たくさんの短冊が笹に掛けられていた。
小さい頃、
織姫様と彦星様が会えますように。
そんな願いをしたのを思い出した。
あの時は可愛げがあったのに、
今では上司に怒られませんように。
とか
給料が上がりますように。
とか
今年こそは結婚とか……。
随分社会に飲み込まれてしまったなぁと思う。
笹が風に揺られ、
そよそよと音を立てる。
変わってしまった私を少し寂しげに撫でるように。
テーマ:友達の思い出 #235
友達の思い出を見た。
本当は見たくなかった過去。
私はいくら手を伸ばしても、
過去の友達に手は届かなかった。
もっと早く出会えたら、
辛い思いをさせなかったのに。
でも
過去は戻らない。
未来にしか進まない。
だから、
未来では私が守ってみせるから。
あなたを傷つける何からでも。
テーマ:星空 #234
星空に願った。
私は流れる星を待った。
でもそれはいつまでも流れなかった。
願いは叶えてもらうんじゃなくて
自分で叶える。
そう言われたような気がした。
テーマ:神様だけが知っている #233
神様だけが知っているよ
私達の運命は。
神様だけが知っているよ
私達の未来は。
神様だけが知っているよ
私達の人生を。
神様だけが知っているよ
この世界の回る意味を。