狼星

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5/3/2023, 10:28:57 AM

テーマ:「ありがとう」そんな言葉を伝えたかった。その人のことを思い浮かべて、言葉を綴ってみて。 #172

「ありがとう」そんな言葉を伝えたかった。
その人のことを思い浮かべて、言葉を綴ってみて。

そんなことを言われたら、
私は家族を思い浮かべるだろう。
「ありがとう」って言いたいのは、
家族だ。
でも、
家族というのは血の繋がっている人だけじゃない。
私に関わっている人、
私を知ってくれた人、
みんなのことだ。
ほら、あなたにも。
「ありがとう」って伝えたかった。
だから伝えます。
「私と出会ってくれて、ありがとう」



♡2300ありがとうございます

5/2/2023, 12:27:53 PM

テーマ:優しくしないで #171

優しくしないで
自分が弱くなってしまうから
優しくしないで
頑張れなくなってしまうから
優しくしないで
涙が出てしまうから
優しくしないで
心が温かくなるから……

私は優しくするのが得意。
優しくされるのは苦手だ。
自分に厳しくしていないと
自分が崩れてしまいそうになるから。
それが怖い。
でも、本当はこうやって言いたい。
「優しくしてくれてありがとう」
って。

5/1/2023, 12:59:48 PM

テーマ:カラフル #170

カラフルな色で塗り絵をするのが好きだった。
部屋の整理をしているとたくさんの塗り絵が出てきた。
母さんが、
僕は小さい頃塗り絵が好きだった、
と何度も言っていたことを思い出す。
塗り絵を見るとどれもカラフルな色で塗られていた。
小さい頃の僕が何を考えていたのか全く分からない。
キリンを紫で塗っていたり、
うさぎは塗っていなかったり、
塗るときの気分なのだろうか。
それにしてもカラフルで、
何もかも『正解』『間違い』と言っている今とは違う。
自由な発想が見える。
今の僕は世界が灰色でできているように思える。
何もかもがカラフルな世界に見えていた、
この頃に戻りたい。

4/30/2023, 12:25:57 PM

テーマ:楽園 #169

「楽園って人によって違うんじゃないかな」
突然、友達の菜乃(なの)が言った。
「何? 突然」
私は少し笑いながら言った。
「ううん。本の話」
「あぁ。さっき見た小説?」
私がそう言うと菜乃は頷く。
さっきまで本屋にいた私たちは
近くの公園のベンチに座っていた。
『私の幸せな死に方』
たしかそんな感じの題名の小説だった。
なんで『楽園』という言葉が出てきたかというと、
その小説のすぐ近くのPOPに書かれていたからだろう。
『楽園って何? その答えがわかる!』
そんな感じだった気がする。
私はそんなに深読みしなかったけど、
菜乃にとってなにか引っかかるものがあったらしい。
「『楽園』求めて、人は死ぬのかなぁ? だって生きているときのほうが楽しいって言うじゃん?」
「誰から聞いたの?」
「いや、別に…」
菜乃は他の人と少し違う。
時々、変な言い回しをする。
まるで『死者が見えている』かのように。
ずっと引っかかっている。
菜乃は私にそれを隠そうとしている。
私はそれに気づいていたけど
気づかないふりをしていた。
いつか菜乃が自分から言ってくれることを信じて。
でも聞いてしまった。
もう後戻りはできない。
そこにどんな真実が待っていたとしても、
私は菜乃を受け止める。
それが私にとって
『楽園』に近づく一歩な気がするから。

4/29/2023, 11:31:30 AM

テーマ:風に乗って #168

風に乗って
紙飛行機よ、飛べ。

学校の屋上なんてあんまり来ないけど
今日はそういう気分だった。
青く広がる空は
授業をサボった私の心など知らず
眩しすぎるくらいの光を放つ。

白い紙を折って作った
何年ぶりかに作った紙飛行機。
前作ったものよりも
きっとうまくなっている。

紙飛行機を飛ばした。
屋上から。
私の心は風に乗る紙飛行機のように
自由だろうか。
授業をサボって
屋上に行き
紙飛行機を飛ばす。

自由なのだろうか。
私の心も一緒に飛ばして。
もうすぐで地面につく。
紙飛行機は
自由なの?

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