現実逃避
テストが近い〜
そんな時に限っていつもあまりさわらないSNSへと飛び込んでしまう。
そして、テストを受け。後悔の波へと溺れる。
物憂げな空
——今から遠足の予定だったのに。雨で中止になっちゃった〜行きたかったよぉ〜!!
——今、雨降ってよ。恥ずかしいじゃん。こんなところで泣いてたら。雨のせいって言えないじゃん。
——今日で最後なのに。晴れの日にしかできないことを今日、やりたかったのに。
""あぁ、あれが物憂げな空なんだ""
小さな命は簡単になくすことができてしまう。
赤子なんてものは放っておいたら命は無くなってしまう。
小さな命。定義はなんだろうか。
Love you あなたが大好き、愛してる
ありがとう。嬉しい。優しいね。可愛いね。ごめんね。おはよう。こんにちは。こんばんは。おやすみ。
そんな言葉はいつも出てくる。ただ、肝心な大好き。愛している。という言葉は出てこない。
もう、結婚して何年も経つが肝心なその言葉が出てこない。
「あなた、大好きよ。」
「あぁ、俺もだ。」
あなたには何度も言ってもらっている。その度に嬉しさが積もる。心の瓶にはたくさんの大好き。愛している。が入っている。
なのに俺は言えない。あげられない。
喧嘩した時だって。最後に大好き。愛していると言えない。
だけど、今言わないと後悔する。
もう、2度と会えないんだから。あぁ、もっと言ってやりたかった。ごめん。
「あなたが大好き。愛している。」
言うと防波堤が壊れたように水が押し寄せてきた。顔がぐちゃぐちゃになる。
「ごめん。ごめんなぁ。俺、今までお前に言えなかった。ただの恥ずかしさだけで。」
謝ると君は顔色の悪い顔を笑顔にして言った。
「嬉しい。あなたが恥ずかしがり屋なのは分かってるよ。行動で分かってた。いつも私のことを気遣ってくれた。でも、最後に言ってくれてありがとう。とっても嬉しいわ。」
そう言って俺の涙を拭うかのように手で頬に触れてきた。
「あなた、大好き。」
ピーーーーーーーーーー
そう言い残し、君は旅立ってしまった。
太陽のような明るい笑顔。
そんな君の笑顔に僕は救われた。
中学生の時。あの、寒い冬の夜空。星が綺麗だったよね。海にも星や月が写った。
あと一歩で僕は星になっていた。
目を閉じて、一歩踏み出した。怖さはなかった。楽になる。そう感じた。死ねる。
ぐいっと手を後ろに引っ張られた。そのまま尻もちをついてしまった。訳がわからずまだ、繋いでいる手の方を見た。
「やめろよ!!俺とはもう会いたくないのか?!俺は遊びたい!!もっと一緒にいたい!!」
鼻の頭がツンと痛くなった。目頭が熱くなる。
いつもは太陽な笑顔を僕に見せてくれる。
今は泣いてぐちゃぐちゃの顔で僕を叱ってくれる。
2人で一緒の高校を受験して受かった。嬉しかった。大学も一緒だった。僕の唯一の親友。大親友。
ごめんね。ごめんなさい。僕は。楽しかった。君と一緒にいられて。
もう一度会おう。一緒に遊ぼう。
この世界よ、さようなら。
君は一足先に行ってしまった。僕は止められなかった。気づけなかった。ごめん。あの時君は僕を止めて、助けてくれたのに。
会いにいくからね。また、遊ぼう。いっぱい話そう。