膝の上で犬が寝ている。
たまに足がぴくっと動いたり、
寝言でわんっと言ったりする。
夢で走ってるのかな。
何か見つけたのかな。
朝日が差し込む。
明るく照らされた愛犬の頭を撫でる。
隣で何か話している。
「お客さんに渡す物が見つからなくて焦ったわ〜、
夢で良かった〜」
こっちの夢の話は全く興味が湧かない。
なんなら静かにして欲しい。
仕事帰り。
最寄りの駅に到着。
急いで階段を降りる。
膝に鈍い痛み。
年齢を重ねていくと、
絶好調な日が無くなると聞いた。
言われてみれば
どこかしら痛くて、何かしらだるい。
これが続いて行く。
お先が真っ暗な訳じゃないけど、
光と言う程明るいものではない明日。
でも寝る前の豆電球って
心地よいから悪くない。
明る過ぎても目が疲れるお年頃です。
おばあちゃんは104歳で死んだ。
大往生だったのでお葬式は
おばあちゃん家で集まるお祭りの夜みたいだった。
おばあちゃんはある意味すごい人だった。
年をとってからの入院は
ボケたり弱ったりするものだけど、
おばあちゃんは毎回元気になって帰ってきた。
病院から早く退院してくれと言われるくらい。
犬に吠えられておばあちゃんが転び訴えると言い出した。
相手は父の友人だった。
父は友人を一人失った。
自分に正直過ぎる人。
何だかんだ周りに人が集まる人。
そんなおばあちゃんに憧れる一方、
なりたくないなと思ったりもする。
おばあちゃんみたいに強くないので。
小学生の頃、大晦日除夜の鐘をみんなでつきに行った。
夜遅くに友だちと会う高揚感。
そこに好きな子なんか居たりしたら、
それはもうおかしなテンションになっていて
思い出すと夜眠れなくなりそう。
そんな除夜の鐘が“うるさい”という苦情を受け
中止になっているらしい。
少数派にのまれる感覚。
今朝出勤する時、
電車の中でストロング缶を持った中年男性が居た。
ブツブツ何かを言いながら鼻くそをほじり、
車内を歩いている。
(あ、食べてる。つまみかな。)
ついに遠くから観察していた私の横に来てしまった。
ちょっと粘ってみたけど、やはり道を開けてしまった。
少数派は強い。
「スノボやりてぇ〜」
そんな事言う程あなたはスノボは上手くないし、
コケ方が死ぬんじゃないかと心配になる程激しい。
体をちょっと斜めにしながら喋るな。
少しでも冬を感じると言い出す。
雪、降らないで。