しののめ

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10/21/2024, 10:41:48 PM

 頭の中でリフレインする
 あの歌

 決して明るい曲ではないけれど
 ぽっかり 空いた心に
 寄り添ってくれる

 満たされなくて喉が渇く
 乾いた胸に 落ちる一雫
 この一滴のために
 僕は 走り続ける

 ギターの弦を弾く手が
 もつれそうになる
 通り過ぎる人々は
 誰も見てくれない

 それでも 道の端で
 歌い続けたい

【声が枯れるまで】

10/17/2024, 3:23:45 AM

 何のために願い
 何のために祈るのか

 見下ろす度に疑問に思う
 
 絵空事に縋って
 心の拠り所にする

 愚かなのか哀れなのか
 私には分からない

 しかしそれで救われるのなら
 糧になるのなら
 私はそれに応えたい

 ある神の記述書
 第一部二章一節二項より
 
【やわらかな光】

10/15/2024, 10:25:45 PM

 遠くを見つめる君
 じっ と動かないまま
 視線の先を追っても何もない

 一体何を見ているのか
 何が見えているのか
 教えてくれ 

 何のことかと言いたげに
 愛犬は真顔で僕を覗き込み
 首を傾げた

【鋭い眼差し】

10/14/2024, 10:32:05 AM

 上がれ 上がれ
 どんどん上がれ

 誰よりも高く
 誰よりも高く

 空の上より
 雲の上より
 もっと もっと
 上へ

 そんな想いを込めて
 飛んでいくシャボン玉は
 舞い上がる
 どこまでも どこまでも

【高く高く】

10/11/2024, 4:14:39 AM

 ぽっかり空いた心に
 侘しさを感じて

 過ぎ去った時間に
 思いを馳せて

 この涙は
 脆くて ほろにがくて
 ほんの少し 甘くて
 そして透き通っている

 ほろほろ と
 カラフル細工なビー玉と 共に
 ぽろぽろ と
 溶けてしまいたい
 
 透明に弾けて
 濃紺に沈む ラムネ瓶

【涙の理由】

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