死にたくないと思うよ
君が大きくなるまでは
生きていたいんだよ
伝えたいことがありすぎて
抱きしめられるうちに
一緒にいられる間に
私は君に何を残せるだろう
いつ死んでもいいようにって思うけど
きっと死ぬ直前まで抵抗しているんだろうな
「私は生きて生きて生きています」
「幸せになる姿を見守らせてください」って
キンモクセイっていいにおい
そう君が言った日から
雑貨屋で買った香水を
おまじないのように
毎日少しだけつけてるの
高校の頃の彼は哲学が好きな人だった
「人間ってどうして生きてるんだろう」とか
「恋とか愛ってなんだろう」とか
そんな終わりのないような問いを
よく考えてるって話してたのを覚えてる
あたしは大人になった今でも
人間がどうして生きてるのかなんて興味がない
恋と愛の違いなんてよくわかんない
でもさ、
もし人間の生きる意味がなくても
産まれたからには楽しんでいきたいと思うし、
恋がなんとかで愛がこれこれで…って言われたら
究極にどっちも嫌になると思う
だから考えるだけ無駄
あたしみたいなタイプには
終わらない問いは向いてないみたい
誰にも言えない秘密が詰まってる
本当は寂しがりやですぐ泣くし
強がって笑うけど結構傷ついてる
すごい人見るとすぐ自信無くすし
劣等感で押しつぶされそうで苦しい
それでも生きていかなきゃならないから
ぐっと堪えて一歩ずつ進んでいくんだ
秘密にすることは「かわいそう」じゃない
私を愛するためのヒントになる
誰にも言えないただの箱は
いつか誰にも言わない宝箱に
ときどき無性に周りに何もない静かなところへ行って
星とか眺めながらのんびりしたいなぁって思う
無人島とかいいかもしれないな
誰にも邪魔されずに好きなことしてさ
でも 寂しくなったりするのかな
カフェオレとか柿ピーとか
友達とか 家族とか
恋しくなったりするのかな
飽きたらどうしたらいいんだろう
船とか作ってこいで帰って来れんのかな?
結局 今日もこうやって
あなたの横で寝っ転がって
寝顔を見つめて安心するんだよね
当たり前の日々を
愛おしいと思わせてくれて
ありがとう