やさしい嘘……
人を笑わせることは難しい。
がんで余命わずかと宣告された妻のために
笑いで免疫力が上がると聞いた夫は
毎日、妻を笑わせるために一編ずつ小説を書いた。
全1778話……眉村卓さんの話である。
中学生のとき、眉村卓さんの本が指定図書になり
感想文を書いた記憶がある。
う…とても嫌な記憶だ(個人の感想です)
死と向き合いながら、
夫は妻を一生懸命笑わせようとし
そんな夫のために、妻は笑った。
……笑いで免疫力は上がるという。
研究によると、作り笑いでも免疫力は上がるという。
瞳をとじて…
眠っているのかと思っていたら
急に目を開けて夫が言った。
「今、腹の上に貝があったら割るわ」
………?
君と一緒に…
遠い昔のことだ。
私は一人の男性を家に連れて行った。
結婚するつもりだった。
親に紹介した。
ところが父親の大反対にあった。
父親とは、娘の結婚を反対する生き物だ。
しかし、それを知るには私たちは若すぎた。
私たちの愛は未熟で、始めから反対された結婚を
押し切ることはできなかった。
あの時のことを父も母も覚えていない。
彼らにとってはその程度の出来事だ。
悲しみとか恨みとか、そんな感情はない。
ただ、あの彼に、会えて良かったなと思う。
馬鹿みたいに、幼く純粋な恋をして
そして、辛い別れを体験できた。
私の人生は、彼のおかげで明らかに、豊かになった。
知っているだろうか?
私の隣に、彼は居ない。
けれど、私の人生は
いつどんなときにも、彼と一緒なのだ。
冬休み…
私に冬休みらしい長い休日はないが
一日のうちで休む時間はある。
今はスマホがあれば退屈しない。
ルールはひとつだけ、課金はしない。
昨夜、声を診断するというのをやってみた。
短い文章を読み、AIが診断する。
自分の声は、歌手の誰の声で構成されているか?
結果はすぐに出る。
さすがAIだ。
aikoの比率が半分以上らしい。
aiko…あの子か。
あの子の歌、嫌いじゃないよ。
声が似てるならカラオケ練習してみるか。
近くで見ていたばあちゃんにもやらせてみた。
結果
あいみょん64%以上
「あいみょん、いいなあ」と言う私に
ばあちゃんは答えた
「だれ?」
手ぶくろ…
手編みの手ぶくろを
あなたは、もらったらうれしいだろうか?
手ぶくろを編んだことがある。
少ない毛糸で簡単に編めるんじゃないかと思ったからだ。
…くっそ面倒だった。
しかも手ぶくろと言うより、グローブになった。
手ぶくろを編もうと思っている人はいないだろうが
もし居たら。。。
グローブのような手ぶくろを
母はもらってくれた。
「うれしい」と言ってくれた。
最近、息子が料理に凝っている。
どうしてこうなったか味のないカレーなどなど
私は食べる。
うんとこさ褒めながら。
おいしくはない。
でも、うれしいのだ。