厳格な父が認知症になった。
作法に厳しく、私の手はいつも容赦なく叩かれていた。

父は今、自分を２７歳の青年だと思っている。
母と結婚する前の年齢である。
ひょうきんでおちゃめな私の知らない２７歳の父。

神様、認知症の父に出逢わせてくれてありがとう。


[君と出逢って]

いろんなことに耳をふさいできた。
聞こえる耳を持っていたのに。



[耳を澄ますと]
「勝手つんぼ」というのがある。
また、逆に「地獄耳」というのもある。
実際のところ、そのことに集中すれば聞こえ、聞く気がなければ聞こえないのである。
科学的にも証明されていることらしい。

針千本飲ますイミフな罰
秘密ホントはキミに教えたかっただけ



[二人だけの秘密]

優しくするのって自己満足。
優しくさせておやりなさいよ。



[優しくしないで]
本当の心を見せない人は多い。
でも、それでいいと想う。

コンペイトウ弾いたみたいな自己紹介あなたの手話に色が見えたよ



[カラフル]
一時期、手話を習っていた。
表情筋を大きく使わないといけないが、手に集中すると顔が留守になる。
「ありがとう」が一番好きだ。