3/16/2024, 11:01:35 AM
○怖がり○
怖がり、逃げ回っている人質をゆっくりと追いかけ回す。自分でも性格が悪いと思うが、人質は自分が追い詰められていることを知らない。
可哀想だけど、計画を邪魔したのは君だよ?
大人しく捕まって欲しいなあ。
ついに人質は逃げ場を失い、がたがたと震え、目には恐怖を浮かべ涙も光らせ、小さな声で呟いた
「…なんで」
「計画を邪魔したから人質なんだよ?痛いことはしないから、ちょっとだけ我慢してね」
優しく頭を撫で、涙を拭って紐で縛った。
「お待たせしました。皆様。交渉を始めましょう」
「はい、クランクアップでーす!お疲れでした!」
まさかほんとに怖がってしまうとは…
「あ、あの…怖がらせてしまってすみません」
「……だいじょうぶです。元々怖がりですし…。とても演技、お上手なんですね」
「こういう系の演技だけ…ですけどね…」
目を合わせてくれない…
そんなに怖かったか。気をつけよう。
そのあとの完成した映像で、自分の演技に鳥肌が立つのだった。
「好きなお菓子でも渡しに行こう…」
No.2
3/16/2024, 9:24:33 AM
○星が溢れる○
「なんて綺麗なの…」
隣の彼女は大きい目をきらきら輝かせ、頬を紅潮させて呟いた
「ね、綺麗。来てよかったでしょ?」
「ええ…まさかこんな…素敵なところがあるだなんて」
驚いたことに、彼女は瞳から星屑をぽろぽろと溢れさせていた。
「あら…素敵すぎて、思わず涙が…」
星屑を涙と捉えていることにさらに驚いた
「え、それ…星じゃないの?」
「え?星?…ああ、この涙のことかしら」
彼女はふふっと笑って、
「乙女にはなにかしら、秘密があるものよ?」
そうして、目をきらきらさせた。
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