『私の日記帳』
小さい頃は、鍵付きの日記帳に憧れて
買ってはみたけど数ページしか続かなかった
今はA5サイズのノートに書いている
出来事の記録だけではなく
思考が止まらないとき
考えがまとまらないとき
ネガティブに押しつぶされそうなとき
とにかく書いて書いて書いて、
書くことで
「これがいけなかったのかも」
「あぁ、そうすればよかったんだ」
「大したことなかったな」
「でもまあ、頑張ったよ」
と、気持ちや思考の整理ができる
なにより
書くことで、気持ちが落ち着く。
ノートに写したのでこの話はもうおしまい、と
無意識のうちに線引きをしている
『やるせない気持ち』
悲しいとか辛いとか
行き場のない、紛らわすことのできない気持ち。
あまりメディアに触れないのは
他人の辛さに共鳴してしまうから
子どもの頃、想像力(空想力)が豊か過ぎると言われ
大人になってから、ネガティブなほうだけ
その想いが加速する
そして、勝手に辛くなったり
息苦しいとか
悲しみの涙を流したり
けれど、もしかして
わたしが誰かために涙を流すように
私のやるせなさを引き受けて
一緒に辛くなってくれる誰かが
どこかにいるのかも知れない
そう思うと少し救われる
『鳥のように』
子どものころ
地震がくるのが怖くて
鳥は飛んで逃げられるからいいなと
空を見ながら思った
大人になった今
遠くに住む親の顔をみるのに
ふたことみこと、言葉を交わすのに
飛んで帰れたらなと思う
『さよならを言う前に』
母の葬儀のとき
最後に父が棺にそっと触れた
それがたまらなかったと
焼き場で従兄弟が涙をためて教えてくれた
十年以上経った今でもわたしの中に残っている
父はもう
母が亡くなったことも
憶えていないけれど
『空模様』
空の、模様。
どんなに暑くても
寒くても
空を見上げる
今の季節なら
もくもくとした入道雲
日が暮れる前の
夕焼けの赤と
夜の青が
縞模様になっているのを
帰り道に眺める幸せ
そして
だんだんと日が落ちるのが早くなり
朝の空が高くなると
秋が来たなと思う