朝、何もかもが薄っぺらく思えた。
すべてのものが二次元で、
私も紙の人形みたい。

そして、ものすごく眠いことにも気がついた。
それはもう、意識を失いそうなくらい。

そのうち、
だんだん感覚がなくなってきて、
「これは熱中症か貧血だ」と思った。

こんなに暑かったら、
人はおかしくなるし、何か幻覚でも見てしまいそうだ。

どこかで水が溢れ出る音がする。
どこからか、どこからか、

陽射しがこぼれて、
時間が満ちて、
いつの間にか、部屋全体は明るくなっていた。

水はまだ溢れ続け、
その音だけが響き渡っていた。狭い部屋の中に。

いろいろ思うところがあって、
悩んだりしてたんだけども

今日友達との約束に行く途中、
電車に乗っていて
あらら？なんだかおかしいぞと思い、

自分が1時間はやい電車に乗っていることに気づき、
なんだか自分のことがとっても好きになっちゃった。

日々が終わったことで、はじめて
その日々に意味を与えたくなった。

もしも過去へと行けるなら、
過去を変えたいとは思わない。

ただ、そっと私を
（透明な姿のままでいいから）
抱きしめてあげたい。

この世の中で、1番愛おしい私を
やさしくやさしく抱きしめて、
頭を撫でてあげたい。

だから、もし私が生きている中で
ホッと心が温まったり
温もりを感じて一人じゃないと思うことがあれば
それは未来の私がそっとハグをしている。
そう思って、生きている。