思い出したくもない、
思い出がふとよみがえる。
懐かしい場所に行ったせいだ。
これからずっとこんな思いをするのか、
ああ、もし私が
とんでもない犯罪者ならば
真っ先にあんな場所爆破する。
いられない。
いられない。
エレベーターを一緒に待ったこと。
ケーキを食べた場所のこと。
ああ、ぜんぶなくなってしまえ。
今日は暑い日だった。
大学生が楽しそうにサークルをしていて
まっすぐに見られない自分に心が痛くなった。
でも掘り出し物の1,000円の
スカートを買えたのはよかった。
セリアにも行けた。
前から買わなきゃと思ってたハンガーも買えた。
おおかたいい日だった。
今朝、気づいたのだけれど
今週ずっとコンタクトを左右逆にしていたようだ。
電車でも、仕事でも、本屋さんでも、
「なんか見づらいかも」と
「すごく見える、視力上がった気がする」を
くりかえしていて、
なんだか調子悪いなと思っていた。
土曜日に気づくという、タイミング。
今週見えていたものは、
いつもとちょっと解像度が違っていたようだ。
人によって声が全く違うのは、
不思議でおかしくて、
かわいらしくて、愛おしいなと思う。
ここに箱があります。
箱の中に、何が入っているか
手を入れて当ててみてください。
怖いですか?
大丈夫、危険なものではありませんから。
ほら、そっと手を入れて、そうそう。
意外と触れるでしょう。
たしかに、場所によって質感が違うかもしれません。
チクチクしたり、ふわふわしたり
ザラザラしている部分もありますね。
体温のように温かいところ、
ひんやりところもありますね。
なんだか検討もつかない?
今まで触った覚えがないですか
なるほど、そうですか。
もうすぐ夜が明けるでしょう、
そしたら箱からそれを取り出してください。
そして土の中に植えて、水をあげてください。
毎日欠かさず、話しかけてください。
内容なんてなんでもいいです、どんな些細なことでも。
何か分からなくても、
長い人生のなかできっと希望になるはずですから。