私は常々思っているのだけれど
みんな目に見えるものを信じすぎだ。

目に見えないものが大事かもしれないのに
目に見えるものが絶対的すぎるから
目がくらんでおかしくなったりする。

ほらね、ああ、やだなあ

水曜と木曜の間なんて
いちばん早く寝なきゃいけないのに
なぜか眠ってなんかやらないぞ、と思って
余計なことを考えたりする。

私は深海生物が好きだ

ひっそりと静かに
海の奥底で営みをしているのが
不思議で愛おしい。

ゴツゴツした体やブヨブヨした見た目が
私たち陸上の生物とは
ずいぶん違っているから、
少し居心地悪そうにしているところも
たまらなくかわいいなと思う。

君だけはわかってくれると思っていたことが
だんだん自分でもわからなくなって
時間だけが経って
ちょっぴり涙

船旅がしてみたいなあと思っている。
できれば世界一周クルーズ船で。

なんかこう、ゆらゆらしながら
ゆらゆらした会話を
ゆらゆらした関係の人たちとしてみたい。

ゆらゆら揺れる船のなかで
ぼんやり朝日や夕日を見たら
きっとゆらゆらしているのだろう。

船のなかでは
昨日も今日も、明日も明後日も
ゆらゆら過ぎゆくのだろう。

静かな森の中に入ると、
エメラルドグリーンの湖があった。

湖を覗くと、
鏡のように自分の姿が映っていた。
少し淋しげに、でも好奇心をにじませた顔で
こちらを見ている。

ぼんやりと揺れ動く私をみていたら、
肩のあたりで鯉が跳ねて、水しぶきをあげた。

湖の私も、驚いた顔をして、
なんだか表情が緩んだようだった。

そのあとスーッと白鳥がやってきて
私と湖の私を交互に見比べた。