野暮なセリフを吐いた君は、
明日自殺するらしい
どんな死に方をしたいとか、考えたことなんかないけど
やっぱ縄だろうなとか、
考えちゃうな
あーあ
「世界でいちばんすき」
なんて言わないで
さっさと死んでくれればよかったのに
このまま眠らせてよ
シャボン玉がとんでいる。
シャボン玉は全てを映し出す。
そして消える。
ごめんなさい、そう少年がブランコを一人こぎながらつぶやく。
誰に対して吐き出された訳でもないそれは
風に飛ばされてしまった。
少年は酷く悲しそうな、悔しそうな顔をした。
少女がベランダに一人シャボン玉を吹いていた。
太陽に照らされて虹色に光るそれはとても美しかった。
少女の身体が宙に浮く。
シャボン玉が、まるで少女が水の中にいるような、
そんな想像をさせた。
少年はその姿を酷く綺麗だと思った。
言葉選びを間違えた、とでも言うべきか
授業中、分袖の裾から見えた無数の傷に気づいてしまった。
「カミソリ?」
「え、あうん。切った」
ここで間違えた。
切った、じゃなくて切れたで良かった
まだ誤魔化しようがあった。
腕は先生にとめられたから、腕じゃないならいいのかと
足を切った。
ばれた、夏が熱いせいだ。
気づかなくてよかった、気づいても見ていないふりをして欲しかった。
こんな腕をさらけだしといて我ながら理不尽だと思う。
猫のせいにした、さすがに無理があった。
なんだか猫に罪悪感を抱いた。
とは言っても数センチの傷、かまってちゃんだという自覚はあるが
逆に堂々としていればバレないと思っていたのもまた事実。
それなら堂々とかまってちゃんをしていればよかったと後悔する。
最後の最後には
なんだか自分というものが分からなくなってしまった。
ほんとうにつらそうなひとをみるとでんせんしちゃうね
どうも、海月です。
海の月と書いてくらげです。
どうやら私、ついさっき捨てられたようなのです。
海月を捨てるなんて聞いたことないです。
ここは都会、水槽ごと捨てられました。
大した知能も考えもありませんが、
それなりにいい海月です。
突然なのですが、真上に猫が、、
あっ
がしゃん
ああこれは、
多分私しぬみたいです。
かつての仲間に聞いたことがあります。
海月は海に溶けるんだと、でも私は無理でしょうか。
こんなとこに投げ出されてはなに出来ない。
だけどきっとこんなヒカリにかこまれて眠るのは私だけでしょう。
海月はヒカリを集めてひかる、
これは友人が教えてくれたこと
わたしはどんないろにひかるんだろう。
割れた水槽、街のチカチカするほど眩しい灯り。
放り出された海月を
私は見た。
びっちがあたしをみてる
蛇みたいな眼でさ、
びっちの瞳に
あちこちの光が反射して
まるで現代アート
視線がねちっこく
あたしの体をしばる
あたしは体をねじられたみたいな
なんとも言えない体制になって
びっちをみる
「なにがしたいのさ、」
蝶々がはばたいて
あたしの
変に上がりきった手にとまる
ふと視線をあげる
「」