交差点だ
曲がる
その先も交差点
曲がる
あれ戻ってきたぞ
次は反対曲がる
どこまで行っても意外と行き止まりはないもので
行き止まっても秘密の扉なんて開けたりしちゃって
その先も交差点
さあどっちに曲がるか
どっちに曲がってもそれは未知の世界
私には予知できないたのしい世界
楽しくなくてもたのしいんだ
さあどっちに曲がるか
次はこっち
子供の頃の夢はお母さんになることだった
いや他にもたくさん浮かんでいたし話していたと思う
お花屋さんとかケーキ屋さんとか物書きさんとかいろいろ
お母さんになりたいと思ったのは小学4年生のときだったと思う
夢を実現できる歳まで来たけれど今のところ相手はいない
こういうのって実現して子宝に恵まれました、とかじゃないのかなと頭を過ぎるが無視する
子供の頃の夢は今の夢でもある
憧れていた幸せな優しい家庭
きっと思ってたんとちゃう幸せになるんだろうけれど
そろそろ実現させたいなあ
今日の私は最悪だ
課題が終わらない
今日の夜八時までの提出だ
何とか空きコマと放課後で終わるだろうかと思っていたが、資料を家に忘れた
1度乗った電車を引き返す
当然一限は欠席
私は何をやっているのか
泣きたい気分だがこんなところでこんなくだらないわけで泣いてなんかいられない
二限から行こうと思うがいっそのこと四限からにしようかとも思いつく自分に嫌気がさす
本当に気持ち悪い
自分はこんなに阿呆なのか
惨め極まりなく阿呆すぎる
最悪だ最悪な私
このまま課題が終われば誰かに迷惑がかかるわけではない
だけど自分にはとんでもなく迷惑を被っている
本当に申し訳ない私ごめん
眠れないほど君が欲しい
記憶が飛ぶほど君が欲しい
心も体も君で満たしたい
心はいつも満たされない
ふと虚しくなる
大きく深い穴が空いたよう
真っ暗なその闇が広がって寂しくなる
寂しいひとりなんだと思わされる
君とは24時間も一緒にいたことがない
なんなら15時間ですらないかも
君なら埋まるのかなって
ぽっかり空いた虚しい寂しい心
ただ満たされたいだけなのかな私
変わらない距離でいられていい
好きじゃないだけでこんなに違うものなの
同じような感じなのに全然違う
全然怒りの感情がわかないし
全然悲しくならないし
毎日会話できるし
会っても楽しく過ごせるし
解散しても寂しくないし
すごくすごく楽なの
ただ好きじゃないだけなのに
同じような距離でいてもいいのに
こんなにこんなに楽なの
どうして好きだとそうできないのだろう
理由はわかる
要は嫉妬しちゃうから
私だけがいいってなっちゃうから
独占したい
好きじゃなければ別に大丈夫
不思議だけど当たり前
変わらない距離でいたかった
好きじゃないと思い込んでいるだけなのかな