いちばん口のかたい友だち
だから
もし自分が死ぬとわかったら
口封じのためにこの手で始末してやるよ
ひとり
寂しい けど 自由だ
自由だ けど 責任も負う
責任がある けど 他人の顔色はうかがわなくていい
全部自分の好きにしたらいい
将来が不安 けど 絶対の安心なんてありえない
なんとかならないことなんてない
頼りない自分 それでもここまで生きてきた自分
これからだって泣いて笑って
すべてのことを楽しんでいく自信はおおいにある
鏡と母と涙
涙もろい母だった。
ドラマなどを見てはすぐ涙していた。
だから涙じたいは珍しくなかったけど
祖母つまり母の母が亡くなった時はいつもと違った。
それはまったく思いがけない突然のことだったし
しばらくは折りにふれよく泣いている母を見た。
鏡を見ては「かあちゃん」と呼び
「親に会いたくなったら鏡を見ろとはよく言ったものだ」とつぶやきながら涙をこぼす母を見ていた。
私は「大人でも泣くんだな」と思ったものだった。
母が祖母と過ごせた時間より
私が母と過ごせた時間の方がだいぶ短かった。
母が祖母を思って泣いていた年に私も近づいて
時々鏡を見てはハッとする。
「お母さんがいる」
そして大人になっても泣くのは私も母と同じだ。
どんな気持ちで鏡を見ては
「かあちゃん」とつぶやいていたのか
あの時母に聞いてみればよかった。
何か優しい言葉をかけてあげてもよかったのに。
いつか私の娘も鏡を見ては
「お母さん」とつぶやく日が来るのだろうか。
捨てきれないものと言えば
食欲!
痩せたい欲!
そのせめぎあいは一生続くのか?
でもなんのために痩せたいのかな。
痩せたら今と何が変わるというのか?
洋服の選択肢が広がることくらいか?
それって私の人生においてそんなに重大なことかな?
もう容姿の勝負からは降りてもいいんじゃないか。
健康に差し障りがない程度なら太っていてもいいんじゃないか。
他人から「太っている」と思われても言われても
「それが何か?」と思ったり言い返したりしたらいいだけだよね。
いつお迎えが来るかわからない残りの人生
美味しく楽しく過ごすほうがいいなあ。
と、考えては見るものの…
なかなか捨てきれないせめぎあう欲望たちだ。