アオイ

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5/24/2025, 3:27:45 PM

歌が聞こえる

いつもより向かうのが遅くなった朝
少し早歩きでいつもの公園に向かう

見慣れたポストを目印に道を曲がり
公園に着いた


あの子は 目を閉じて気持ちよさそうに歌っていた

歌を聞き終え、パチパチと拍手をする

あの子がこちらを向き
少し照れくさそうにはにかんだ


────────────


あれから10年が経った
僕は 久しぶりに生まれた街に訪れた

昔の癖で、公園へと足を進める

あの子はもう歌っていないだろう
そう思ったけれど、それでも足を進める

少し錆びているポストまで来た時



歌が 聞こえた



【歌】

3/19/2025, 1:51:16 PM



本気で急いでいる時に限って
財布やら携帯やらが見つからない…


どこ?

どこにあるの!!???



【どこ?】

3/17/2025, 1:57:42 PM

「大人になったら、僕たち結婚しようね!」
あの時のまるで太陽のような笑顔の君を
今でも鮮明に覚えている


手を繋いでピクニックをした青空の日も
2人で家中を探検して回った雨の日も
一緒に泥まみれになって遊んだ虹の日も


思い出の君はいつも笑顔で、


……子供のまま


私を庇って車に轢かれた君の顔だけは
どう頑張っても思い出せない…


私だけが、大人になってしまった



【叶わぬ夢】

1/20/2024, 11:14:27 AM

青の宝石は嘆いている
暗い海の底で嘆いている

僕はこの世界を何も知らない


優しく温かい太陽も
どこまでも続く草原も
美しく色鮮やかな花畑も

時々来る魚が教えてくれるだけで見たことすらない

青の宝石は嘆いている
いつか海の底の美しさを知るその日まで



【海の底】

1/16/2024, 7:07:32 PM

あの子は美しい

雪のようにサラサラな髪も
透き通るように真っ白な肌も
天使のように優しげな声も
あの子を構成する 全てが美しい

なにより 一番美しいのはあの子の目だ

色鮮やかな紫水晶の瞳に
キラキラと星が瞬いている

しっかりと前を見据えた
強く美しい目が曇らぬよう
綺麗なものだけを見ていて欲しい

私のような清らかさの欠片もないやつは
あの子の視界に映ってはいけない

だけど ごめんね
私は卑怯だから もう少しその目を見ていたい
穏やかな笑顔で汚い私を隠すから

美しい君のそばに居させて



【美しい】

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