月夜
ずっとずっと昔、そこには生き物が住んでいました。
綺麗なその星は、そこに住む生き物の手で汚れていきました。星は怒って、近くの星にお願いしました。
「わたしの中に住む、動くものを消してください」
近くの星は、そのお願いを聞いてあげることにしました。
それから、時が経って。
その星には、なにも動くものは住めなくなりました。
そんなことがあったことすら知らない、
近くの星の生き物は、
「今日もすてきな月夜だね」
と、語らっていました。
たまには
息抜きでもしようと、同僚に誘われて。
カラオケに行った。
歌うのは最初からずっと元気な同僚ひとり。
僕はそれに、拍手やハモリをいれる、賑やかし。
来た意味あったのだろうかと
考える間もなく割り勘で、
飲みにも行こうと言われたが、やんわり断った。
月夜の帰り道。
結局僕は、お金と精神を少し削られて、
癒されることなく独り夜道を帰る。
見上げた空には、まんまるお月様。
まあ同僚のストレス発散に付き合ってやったと
思えば良いかと、肩の力を抜いて。
たまにはいいよなと、スキップしてみる。
いい大人がと思うけど、見てるのは月だけだ。
こんな夜も、悪くない。
大好きな君に
あれこれとさっきから考えてるんだけど、
全然思いつかないや。
図書カードでは味気ないかな?
寂しいサイフと睨めっこして、もう一度考える。
何を贈ろうか
こうして贈り物を考えている自分が、実は今、
すごく幸せだって気づく。
ああ、そうか。
こういう幸せもあるんだな。
贈るつもりが、さきに貰ってしまった気持ちになる。
なにかを贈る相手がいるって、幸せなんだなって。
善悪
どこから、誰から、何から見て決めるんだろう。
こっちから見たら善いことなのに、
あっちから見たら悪いことだよ?
そう言うと、大人はだいたいこう言う。
「みんなが正しいと言ってる事が善だよ」
みんなって、なに?
ルール
親の言うことは素直に聞きなさい
先生の言うことはちゃんと聞きなさい
目上の人の話はしっかり聞きなさい
誰が決めたルールなの?