「雨と君」
いつも泣いてごめんね
すぐ謝って嫌だよね
君は笑って許すけど
本当は嫌だって言って欲しい
君に甘えてしまう
笑う君にもたれかかって
自分で立ち上がろうとしない
大丈夫って言ってくれる
君がいるから僕は笑える
君のことは何でも知ってる
泣いてしまうほど
心が弱くなった原因も
君の人生は辛いもの
だから僕が変えたげる
曇る空を快晴に
それが唯一出来ること
「ページをめくる」
本気で楽しみな時って
あらゆる欲望が消えて
食欲すらも消え失せ
その事だけに頭がいっぱいになる
大好きなあいつが遊びに来ると知らされた時
夕飯が喉を通らなかった
泊まると知らされた時
心臓が止まりそうだった
半月という短い期間のはずなのに
来年のように感じてしまう
なんて事ない毎日が
その事で手につかなくなる
矛盾するが
やるべき事を全部やり切り
あらゆることを頑張ろうと思える
だって耐えれば君に会えるから
俺が頑張る理由は全部きみのため
俺が金貯める理由は君のために使うため
俺が遅ね早起きで仕事に行くのも君のために稼ぐため
君がいるから頑張れる
なんでも買ってあげる
どこへでも連れて行ってあげる
何が食べたいの
何を見たいの
僕にできることならなんて言わない
出来ないことも君のためにできるようになる
それだけの覚悟がある
一緒に作ろう
僕らだけの物語
序章はもう終わってる
1章ずつ書いていこう
次へ次へとページをめくる
「心の中の風景は」
何かを買ってあげるしか
俺に出来ることは無い
君より頭は悪いし
君より知識が少ない
流行りなんて知らないし
俳優も興味無い
こんなやつといて
本当に楽しいのかな
口には出さないけど
本気で思ってる
口を開けば
マイナス発言
テンションだって高くない
俺に出来ることは
君が欲しそうにしているものを
君に悟られないように買うことだけ
こんなことしかしてあげられない
けど君はそれだけでいい
だってそれが1番嬉しいから
そう言ってくれた
分からないものだな
でも喜んで貰えるなら
俺ができる唯一のことを
君のために全力でやり続けるよ
「夏草」
夢かよ
最高の時間だったのに
最高の仲間たち
守ってあげたいあの子
助けてくれるあいつ
全部の感覚
全部の感情
全部あったのに
夢だった
照れ隠しで叩いてしまうあの子
そんなこのためにムード作りをするあいつ
全部最高だった
だから現実にする
みんなに声をかけた
夢のこと
実現させたいこと
来て欲しいこと
みんなに伝えた
みんな了承してくれた
予定合わせるの大変なのに
俺の夢の夢のために頑張ってくれた
全員今日は俺もち
誰1人最後まで帰さない
好きなもん飲んで
好きなもん食べて
俺にみんなの笑顔をみせてくれ
笑ってもらえるほど幸せなことは無い
喧嘩したって周りが笑ってくれる
酒こぼしたって笑い話になる
だから定期的に会いに来てくれ
俺も会いに行くから
意識が遠くなる
みんなの顔が白くなる
目が覚めた
夢だった
今度こそ現実だ
知らない天井がある
真っ白で
周りには誰もいない
さっきまでのが夢であったと
思い知らされるくらい静かだ
誰か入ってきた
おはようございます
あなたは長い間昏睡状態でした
もうすぐ家族がいらっしゃいます
何も思い出せない
窓の外を眺めながら家族を待った
みんな着いたようだ
みんな泣いている
どうやら10年寝ていたようだ
妻、息子、娘、私は4人家族だ
みなとても成長していた
申し訳なさでいっぱいだった
子供たちの10年を見守れなかった
妻に苦労をさせてしまった
悔しさでいっぱいだった
1度家に帰りみなでご飯を食べた
どうしたらいいのか
わからずにいた
そんな時
会社から1本の電話があった
社長からだった
目が覚めたらしいね
君さえ良ければなんだが
またうちで働いてくれないか
元々の君の立場は無くなってしまったが
その立場に君の後輩が入っている
後輩を支えて導いてくれないだろうか
来てくれるかありがとう
妻の話によると
入院費や子供たちの教育費、光熱費など
金銭的援助を会社が工面してくれていた
入院中毎日誰かしらが来てくれていた
私は来てくれた人
一人一人にお礼を言いに訪問した
入院した経緯を覚えていないので
みんなに聞いたところ
どうやら私はみんなで飲みたいと
様々なやつに声をかけ
大宴会を開いたらしい
友達と仲間を全員招待したらしい
思い出した
夢の宴会は現実だ
宴会のあとみんなを見送り
私も帰ろうとした
その時に後ろから
ものすごい衝撃を感じたんだ
そうか私は誰かに殴られたのか
あの宴会にいたものだろうか
妻にその事を聞いた
犯人は捕まっているのよ
防犯カメラに顔が写っていたから
でも知らない方がいいとおもう
いや教えてくれ
私の家族を10年
寂しい思いをさせたやつを
犯人は、、、
「君と飛び立つ」
僕「もうすぐ始まるね」
私「長かったよね」
僕「君のためなら10年なんて一瞬だよ」
私「こんなにも長い間愛してくれた」
僕「君が僕を支えてくれたからだよ」
私「あなたは私に嫌な顔ひとつしなかった」
僕「嫌なんて微塵も思っていなかったから」
私「10年前にいつまでも待ってるよって言ってくれた」
僕「待たせてくれたのは君の方だよ」
私「恥ずかしくて嫌なこといっぱいしたのに」
僕「僕にもそういう時があったから気持ちわかるよ」
私「触れていたかったけど分からなかった」
僕「だから僕は君の頭を良く撫でてたろ」
私「あなたは馬鹿みたいに優しい」
僕「相手が君だからだよ」
私「今本当に嬉しいの」
僕「僕も今後の人生に胸を踊らせているよ」
私「こんな私を10年も待っててくれてありがとう」
僕「10年前から俺は君を愛してるこれからも」
私「私もあなたを愛してる」
僕私「ありがとう」