「落ちていく」
目を閉じる
鼻で呼吸し
耳を澄ます
落ちていく
どこか分からない場所へ
落ちていく
そこは暗く
音がしない
だが色々見える
色々聞こえる
頭が作り出した
記憶の景色と声
それは心を癒すよう
調節されている
誰がしているのか
夢の中のあなた自身
共に助け合う仲間
そう考えれば
楽しくない?
「秋風」
それは雪が降る前にやってくる
近くにいるが見れない
歌を歌うが声は出ない
触ってくるが触れない
あちらから一方的に寄ってくる
冷たくも暖かい秋風が
僕らの頭を撫でに来る
「始まりはいつも」
考えるなって言うんじゃないけど
考えすぎても疲れるだろ
気づいたら手が動いている
気づいたら歩み始めている
気づいたら笑っている
そういう気の緩みもたまには必要だ
始まる前に考えるんじゃなくて
始まってから考えればいいんだよ
「巡り会えたら」
夢のために真っ直ぐでは無いけれど進み続ける者
道半ばで断念しまた別の夢へと歩出そうとしている者
止まるという考えは両者共に無い
零時の方向に進みたいのに三時の方向に進んでも
止まることだけはありえない
ゆく道は違えど
ぶつかることがあるかもしれない
共に歩んできたものが引き返してしまうかもしれない
歩むうちに1人になるかもしれない
でも心配は要らない
必ず巡り会えるから
「踊るように」
僕の村には定期的に開催される祭りがある。
それは死者を弔うもので日本の葬式のようなものだ。
村の長老が無くなった。
誰よりも村のことを思う人だった。
長老には夢があった。
それは「自分が死んだ時、悲しみに涙をするのではなく
笑って見送って欲しい」というものだった。
長老は悲観的なことが嫌いだった。
知人が無くなったら悲しいものだ。
皆涙し、踊って弔う。
その日は長老の弔い日。
笑って送って欲しいという長老の願いにみなが答えた。
踊りながら村のみんなは
「長老、今までありがとう。」
「あの世でも幸せに!」
「村のことは私たちに任せろ!」
皆が長老への最後の言葉をかけていた。
皆、終始笑顔で楽しそうに
踊る彼らの目には涙が流れていた。
〜Ending〜
In,Gandhara,Gandhara
They say it was india
Gandhara,Gandhara
愛の村 ガンダーラ