家のエアコンは相当古い。
2009年製だ。もう15年動いている。
時々27度の温度設定でぬるい風が出たり
多少怪しい動きもするが
毎年のクリーニングの甲斐もあってか
今も動き続けている。
エアコン頑張れ、頑張れ
命をだいじに、しかし命燃え尽きるまで
家族の健康はキミにかかってる
今更だが、会社から連休中の出勤を打診された。
来週の連休にはキミとドライブの予定
カレンダーには二重丸が付けてある。
多少気が咎めるが仕方なく、会社には親族の法要があるとの返信をした。
連休は朝早くに出て、ちょっと遠くへ行こう。
知ってる誰かに見つからないように
遠くへ、遠くへ
最果ての地の海辺に行こう。
そろそろ桜貝が取れる時期だから
きれいな貝を拾ってキミに見せるんだ。
そして、お土産に御当地の和菓子を買って帰ろう。
ちょっとした逃避行を計画を織り交ぜて
ドライブを楽しみにしているよ。
祖母が亡くなった。
99歳だった。
もう記憶がないからと面会はさせて
貰えなかった。
元気な頃は笑顔が可愛い祖母で
一緒に田植えもやったんだ。
あれから10年も経ったのか
まだあの家で笑っているような気がしてならなかったが
棺桶に眠る祖母を見ると
何処か別の世界に行ってしまったのだなと思え
火葬場から骨になって出てくると
途端に得も言われぬ喪失感がやってくる。
骨を壷に入れるのも、祖母が居なくなった実感が
無理矢理にでも湧いてしまう。
この儀式がお別れに必要なように
日本の慣習は出来ているのだが
少し変えることは出来るのだろうか
今日は僕の誕生日
青いネクタイとケーキをありがとう。
ありふれたプレゼントだと君は言ったけど
君の焼いてくれたケーキは世界に一つだけ。
デコレーションのクリームもフルーツも
はみ出すほど沢山乗っていて
一生懸命作ってくれたのがとっても嬉しい。
君の作る世界に一つだけの"何か"を
また、ひそかに楽しみにしているよ
暑い日が続くので、涼しいスーパーにでも行こうフードコーナーでアイスを食べよう。
車で着いたとたん、踊るように建物に吸い込まれていく子ども達。迂闊にも笑ってしまった。
冷房の効いたドアを開けると、落ち着くと同時に
少しだけ心躍るのは大人も同じだろうか。
特別な場所でなくてもいい。
普段の環境を、日常をほんの少し変えるだけで
潤いを感じるようになったのは
私が大人になったからなのか、老成したのか。
わからないが、こんな小さな幸せを楽しく思えるのも悪くはないよね。