僕の大切な古いピアノ
君の奏でる音楽はいつでも
大切な癒しだった。
調律が多少狂っても
いつも僕のそばに居てくれる。
だから新しく買い換えるなんで
しなくて良いんだよ
鍵盤の感覚もペダルも全部
僕に馴染んでくれてる
近いうちに調律師を呼ぶから
直して貰おうね。
ずっと家に居ていいんだよ
麦わら帽子
ある親戚の家で田植えの手伝いをすることになり
その時に渡されたのが大きな麦わら帽子だった。
他に長袖と手袋、大きなゴム長靴も使うように言われたが、当初は何故そんな大層な格好をしなければならないのか分からなかった。
後で日焼けを防ぐためだと教えて貰ったが
普段とは全く違う服装が珍しくて新鮮でもあった。
大人数で田植えを済ませたため、1時間もかからなかったがその集落では大層感謝され、秋の収穫後には大きな米袋が送られて来た。石臼で精米したという米はたいそう美味しかった。
その後、麦わら帽子を被ることは殆どなかったが
当時の体験は今でもはっきりと、鮮烈に思い出せる。
蝶よ花よ
愛する君よ
今日も美しくあれ
いつもでなくてもいい
刹那でも構わないから
輝く君であれ
太陽がいっぱい
いっぱい過ぎて 眩し過ぎて
もう少し大人しくしてくれても良いんだよ
太陽の表面では水素がヘリウムになる
核融合反応が起こっているんだって
もしも、水をかけたら収まるかというと
水素を与えてしまうので逆に活発になるそうだよ
私達は多めの水を飲んで
陽の光にあたり過ぎないようにして
何とかどうにか、暴れ気味な太陽さんと付き合っていきたいね
鐘の音
近所のお寺には鐘がある。
大きな梵鐘と言われるタイプだ。
昔は夕刻になると鐘の音が響き渡っていたが
最近は聞かなくなった。
住宅がお寺の近く密接に建つようになって
お寺側も音を控えているのかもしれない
それでも年末の除夜の鐘の音だけは
今も毎年続いており、密かに楽しみにしている