僕がいつもみんなに見せているのは、
明るく元気な僕。
だけど裏の僕は、
暗く引きこもりの僕。
僕は表面上は元気を演じてるのに、
それを裏返したら、きっとみんなに引かれちゃうから。
みんなから嫌われちゃうから。
嫌われるのは嫌。
引かれるのも嫌。
だから、おねがいだから、
誰も僕を裏返さないで。
「おれ、もうすぐ死ぬんだ。」
「え……?」
「余命宣告されたんだよ。1ヶ月。」
「……」
「だから、もうすぐさよならだ。」
突然親友が言った言葉。
信じられなかった。
ずっと一緒だと思ってたのに。
最高の思い出もまだまだなのに、1ヶ月だけって…
さよならを言う前に、君と最高の思い出を作ろう。
君が、生きててよかった、って思えるような。
明日の天気は晴れでしょう。
何を言うんだ。今日は晴れていた。
だけど空模様からして、明日は雨だろう。
なのに天気予報は晴れだと言っている。
みんなが
「明日は雨だ」
と言っているのに、天気予報だけが晴れと言っている。
空模様を見たら雨が降ることは分かるだろう。
「明日は雨だね。」
空を見て僕が言う。
「明日は雨でも僕の心は晴れなんだ。」
と君が言う。
本当に凄いな、なんて思ってた。
「雨はね、空が泣いてるの。僕らが泣くみたいに。」
君は僕を見ながら言う。
「だから、僕達が笑って晴れにしないと。」
と君が言う。
「だから僕は、雨でも晴れだと思ってるよ。」
なんて言いながら君は太陽みたいな笑顔を僕に見せた。
晴れるという言葉が、君のおかげで、
違う意味に聞こえてくるよ。
明日の天気は晴れるでしょう。
僕には鏡がない。なぜなら、
僕は双子だ。僕を鏡で見たような兄が居た。
ずっと、僕らは鏡だと思ってた。
なのにどうして、僕の鏡は消えてしまったのだろう。
僕の目の前から君が消えてしまったその時、僕の鏡は割れてしまった。
僕には鏡がない。
なぜなら、
兄は死んでしまったから。
僕はもう、
もう1人の僕の姿を見ることは
出来なくなってしまったのだ。
僕には夢がある。それは小学生の頃からだ。
なぜその夢を持ったのか、そんなことは、今では分からない。なぜこの夢を追い続けているのかも分からない。
きっと、あの頃は"それ"が輝いて見えたんだと思う。
高校生になった今でも、その夢を追い続けている。
追い続けている理由は、もう分からない。
だけど、
この夢を諦めてしまったら、
過去の自分を裏切ってしまうことになる。
そう思った。だから、この「夢」は捨てられない。
そして、もう1つ、捨てられないものがある。
「憧れ」だ。