『理想のあなた』
理想なんて挙げればキリがないけれど。
美人で仕事が出来て
コミュニケーションが上手な人。
そうなりたくて自分磨きに励む日々。
けれど、それってどこか
人からの評価を気にしての理想なの。
人の目を気にせずに
ただ純粋に
大切な人を笑顔にできる
そこに幸せを見出だせる
そんな人が理想だと
強く思える心が欲しい。
『突然の別れ』
今は亡き母
当時の私はあなたの病状もよく分からず
ただまた以前のように
元気になって戻ってくるものだと疑いもしなかった
突然の別れの時ですら
私は何も理解することができなかった
涙することも、過去を悔やむことも
この先の未来を嘆くことも
そして絶望することもできなかった
時は経ち
あなたと過ごした日々の記憶はおぼろげで
ただ今になって思うこと
あなたに、聞きたいこと
私を愛してくれていましたか
私を生んでよかったですか
『恋物語』
私の恋物語はただの冒頭部分でしかない。
それはそれはキラキラ光る
トキメキ、カラフルが詰まった宝石箱。
恋が実って嬉しくて
一緒にいてみると、あらびっくり。
私はあなたの幻想に恋していたのだと気付く。
私の恋物語は
何枚も重なったフィルター越しの世界だったと。
一枚一枚はがしていけば、
より鮮明に、色鮮やかにあなたを感じることが出来る。
本当のあなたはもっとずっと
たくさんの魅力に彩られていたの。
大好きよ、恋してたときよりずっと。
『真夜中』
真夜中は静か。
草木も眠ってる。
ふと目が覚めて思う。
もう少し眠れば
君に会える土曜日がやってくる。
一週間お疲れ様でした自分。
明日はとことん楽しもう。
清々しい疲れと、待っているご褒美の
真ん中の時間の中で
そっと噛みしめる、静かな幸せ。
『愛があれば何でもできる?』
私は本当の愛というものが分からない。
愛情を注がれずに育ってきたし
愛がないという事実を突きつけられてきた。
死にたかった。
愛情を注いでくれてたとして
でもあの人は私に愛情を注ぐ余裕がなく
色んな荒波の中でもがいて
それでも必死で私のためにできる事をしてくれてたなら。
最近やっと思える。
角度がズレていたとしても、
それもひとつの愛なのでしょう、と。
許すことも、愛なのでしょうか。