黔露スミレ

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9/21/2022, 10:21:10 AM

秋恋は、恐らくこんな感じ。
熱せられたアルミホイルをぺりぺりはいで、
赤いネイルの先を紫色に当てれば、
すぐに、蜜の色をしたほくほくのさつまいも。

いつか、近所のお兄さんと一緒に焼き芋をした。
スーパーの一角に思い出の名残。
恋多き季節の、ある和やかで、甘い熱いそれの──

(おいし)

9/20/2022, 10:42:34 PM

大事にしたい、この捉えた瞬間の一つ一つ。
ずっと覚えていたい、この胸の熱さも、喉の乾きも。

文字にしよう。
物語を書こう。
この大切をインクに乗せて、大事にしよう。

僕が死ぬその時まで、活字は僕と生き続ける。

9/19/2022, 10:20:40 PM

時間よ止まれ。
幾度願ったか知れない。
どれほど君を強く抱いても、時計の針が動き続けてしまう。
時間よ止まれ。
どうして世界は君を置いて去ってしまうのか?
秒針に挟まれて殺される。
黄色の花弁がひらひら散っていく。
時間よ、もう止まらなくていい。
仕方がないから、せめて、どうか、
彼女に安らかなる死を。
優しく終わることのできる時間を。
時間よ、ゆっくり動いてくれ。
僕が彼女と過ごしたティータイムのように、
優しく、穏やかに、微睡みの中に、
ハイビスカスのいい匂いをさせて……。







ありがとう。