M.IZRY−I'm little cat.

Open App
10/14/2023, 1:10:21 AM

子供のように

◯月◯日

彼はいつも僕を見つけると
一目散に駆け寄ってくる。
特に何も言わずひたすらに。
僕に触ると毎回

「タッチ!次は君が鬼!」

と言い、途端に笑顔になって
さぁっと離れてく。

これを追いかけずにいると
拗ねた顔で戻ってくる
追いかけていくと
殊更笑顔になって逃げていく。

毎回毎回何が楽しいのか
それでも
子供のようにはしゃぐ彼を
自由な箱庭で飼い続ける。


◯月△日

今日も彼



        ずたずたに切り裂かれ
       とても読める状態じゃない。




△月 日

彼はまるで子供のように
無邪気で
無垢で
残酷だ
彼はまるで
悪魔のようだ
死んでしまう
このまま続けるのは危険だ
処分を検討し始めてもいい頃だろう。

10/3/2023, 2:36:03 AM

奇跡をもう一度

布団の中からでもわかるくらいの強い光が
覚醒しきってない頭を刺激する。
光が見えないくらいに布団を深く被ろうとすると、すごい勢いで布団ごと引っ張られる。

いきなり開けた視界に目の奥がじんじんする。
やっと慣れてきた目に映ったのは

陽に反射して輝く湖

眼の前の光景に呆然としていると、後ろから草を踏み分ける軽い音が聞こえた。
まるで自分のことが見えてないかのようにそのまま横を通り過ぎる。

まだ幼さの残る顔立ちの少女が湖の淵に立つ。
湖はキラキラ光って少女の影を映し続けている。

「----.------- ---」

湖の中の少女が
一瞬
こちらを
見据えた気がした。

8/14/2023, 10:42:17 AM

自転車に乗って

中学生の頃
友達が自転車を漕いで
友達の家に行ったりしていて
私はずっと補助輪無しで漕げなくて
だから私は家の前のちょっとした坂道で
ずっと漕ぐ練習をしてた
その甲斐あって
私は無事に自転車を漕げるようになった
自転車に乗って
中学の頃とは違う通学路を通る
今日はちょっとジメジメしてる

8/4/2023, 12:24:14 PM

つまらないことでも

適当にテレビを点けて
特にすることもなくじっと
クッションの上に居座る。

点いているテレビを
ぼうっと眺めながら後ろにいる
彼に体重をかける。

付き合い始めた頃は
毎日毎日お出かけとか
何かとデートしたがってたけど
最近はどっちかの家で
何もせずに
テレビを観たり
お菓子を食べたり

でも、一緒に居るだけで
存在自体が認められるような気がして
とっても気が楽になる。

8/2/2023, 12:37:33 AM

明日、もし晴れたら

この頃、ざあざあと降り止まぬ雨が鳴っている。

湿気た空気の中で布団に埋まる野郎を見た。

毎日のように呑んだくれて帰ってくる。

雨降りになると出られない私を置いていく。

帰りは態々濡れてくる。

女の匂いや服に付いた紅を誤魔化すために。

気付かないことはないのに。

それでも、追及する事が出來無いまま。

明日、もし晴れたら。

こっそりと後をつけていこう。

Next