たとえ間違いだったとしても
後悔はしない。
たとえ周りの奴らに
貶されようと
嘲笑われようと
自分の決めたことだ。
護り切ると決めた。
この選択が周りから見て間違いだったとしても
自分にとっては最善だったんだ。
たとえ自分に益がなくとも
あの子が笑っていればそれでいい。
たとえ、自分の未来が消えることになっても。
何もいらない
「君さえ居れば何も要らない」
幼い頃はそんな台詞に憧れた。
そんな台詞を言われてみたいと思ってた。
でも、そんなのは体のいい子供騙しで
いつかに観たドラマの純愛とはほど遠かった。
王子様、おうじさま、
いつか白馬に乗って迎えに来てくれるんだと
信じてやまなかった頃に戻りたい。
初めて好きになったあの子のこと
あれはまさに純情だった。
あの頃に戻れたら
好きな気持ちを伝えられてたら
なにか変わったのかもな。
「君さえ居れば何も要らない」
そんな気持ちが自分の中にもあったこと
それは紛れもない事実だった。
もしも未来を見れるなら
現在と過去と未来は全て同時に存在している。
どっかの凄い人が言った言葉。
意味はよく分からなかったけど
多分どっかの誰かには響いたんだろうな
とは思った。
自分はタイムマシンがいつ造られるのか
それだけが待ち遠しかった。
もし未来や過去に自由に出入り出来るなら
過去の自分にはアドバイスをして
未来の自分には、何をしてもらおう。
無難にこれから起こること?
でも、もし本当に未来を覗けるなら
自分が生きてるかどうかだけ確認できたらいいかな。
もしかしたら、未来の自分に起きたことが
今の自分に起こらないかもしれないからね。
無色の世界
生まれついての全盲だった。
いつも周りに迷惑ばかりかけている気がして
友達を作れなかった。
最初に話しかけてくれたのはむこうだった。
いつからか、話しかけてくれる人が減った。
最期まで一緒にいてくれたのは
一番最初に話しかけてくれた人だった。
本当に輪廻転生があるなら、
もういっかいこの人の近くに生まれて
目も見える状態で
今度は自分があの人を救いたい。
色のない世界に
擬似的な色に染めてくれた人。
桜散る
可憐に咲いた桜だって
春が過ぎれば跡形もなく散っていく。
それでも、また春がやってくると
可憐に咲き始める。
終わるから始まる。
始まるから終わる。
終わらない自分はどうやって始まればいい?
始まらない自分はどうやって終わればいい?
窓の外から見える桜は
淡く、可憐に
力強く咲き誇っていた。