たそがれゆく空の色
ゆっくりと夜にむかう。
夕と夜の静寂は
なんだか
異次元に繋がっているようで
不思議な時間。
あっ、
夕餉の匂い…　

我に返る。

きっと明日も
このモヤモヤは続くのだろう。
やるせない
この　気持ち。

この気持ちが
いつか
思い出になる事を信じて、
明日も生きていく。

静寂に包まれた部屋、
窓から差し込む光が
優しい。
かつては、笑い声が
響いていた部屋…。
主の帰りを　待ちわびて
静かな時間が
流れている。
ハンガーにかけてある
コートを
そっとなでてみる。
早く
帰って来て…。

別れ際に　
涙は見せずに
旅立とう。
笑ってさよならしよう、
笑うはずが
涙で曇って
あなたの顔がぼやけて見える…、

君と別れた後、
雨が降り出した。
涙を隠してくれる
通り雨。
この雨がやまないうちに
バスに　乗ろう。
君との思い出も
流されないうちに…。