かんぱち

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6/16/2024, 2:49:26 PM

あなたのいる家に帰りたい
そんな内容の本を買いに行った

演繹
春風駘蕩
潤びる
悉皆
これらの言葉を辞書で引いた

読みたい本が
あとからあとから湧いてくる
みずみずしい
ひとときだった

6/14/2024, 10:03:53 PM


せっせと顔を洗う猫
突然の冷たい風
道を渡る蟻の行列
低空飛行のツバメ
晴れマークなんて
ひとつもなかった今日の予報
諦めきれなくて
晴れ雨兼用の傘を手に
雲の切れ間を探している

6/13/2024, 12:43:11 PM

生け垣がわりの紫陽花は
目のさめるような青い花
だけど一株だけ、夕暮れ色
ふと見上げたとき
涙がこみ上げてくるほど
美しくて
切ない
青にも赤にもなれない
そんな空の色

6/12/2024, 2:44:06 PM

花びらをちぎって
占ったあの人の気持ち
八枚の花びら
「嫌い」で始めたなら
「好き」で終わる
あの人とは誰だったろうか
覚えているのは
やわらかく薄い花弁と
その淡い香り
秋桜の季節

6/11/2024, 1:18:28 PM

海の見える街で育ったから
トンネルを抜けても
林の中を進んでも
通り抜けた先から
海が見えないとわかったとき
故郷から遠く離れた場所へ来てしまったのだと
ようやく気付いた

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