羊と猫の冒険

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11/9/2024, 12:08:16 PM

脳裏

忘れたい記憶は脳裏に焼き付いて
シミのようにこびりつく。
覚えていたい記憶は色が抜け
輪郭がぼやけていく。
自分の脳裏ぐらい
都合よく扱えないものか。

それでもあの時の笑顔を
何とか覚えておきたいと
何度も何度も上書きする。

11/5/2024, 10:47:11 AM

一筋の光


闇の隙間から一筋の光が差し込み
扇状に拡散され貴女を包み込んだ。
その光は温かくおくるみのようで
貴女はやっと眠れるだろう。

11/4/2024, 2:45:49 PM

哀愁を誘う


竹林がライトアップされて
幻想的なホタルが飛び交う。
この世離れした光景を前に
歩みを止め天を見上げた。
旅立つ人々を見送るような
輪廻の青いホタルだった。

11/3/2024, 3:08:35 PM

鏡の中の自分


鏡の中には、今の私しかいない。
疲れて三重になっている私。
やたらとほうれい線が目立つ私。
血色の悪い唇の私。

鏡は、今の私しか映さない。

鏡よ鏡。世界で一番美しいのは誰?

そんな問にも、今の私しか映さない。

そうか。今の私は私のために
清く美しく生きているのか。
鏡は正直に私を映す。

11/2/2024, 12:51:38 PM

眠りにつく前に


「眠たいけど寝たくない」と言い
朝方まで起きている。

どうゆうこと?

眠りにつく前の時間は
空虚感や孤独感が倍増するようで
自分をだましだまし
寝落ちする寸前まで紛らわせる。
暗黒の宇宙で弱く輝く星のように
ケータイ画面の明かりが
朝方まで暗闇にともる。

明日を楽しみに
楽しみではなくてもいいから
身を任せて眠りにつけるよう
あなたの好きな子守唄を歌おう。


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