羊と猫の冒険

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9/6/2024, 12:10:17 PM

時を告げる


夜中にやたらと響く秒針の音は
身動きできず止まっている私を
置いてけぼりにして進んで行く。

心音のような安定の秒針の音は
まだ子宮に守られた赤子の感覚になる。

不安と安心は表裏一体だと
全ては過去になって行くと
冷静沈着に時を告げゆく。

9/4/2024, 9:43:40 AM

些細なことでも


おはよう、と朝起きてきた。
ご飯をしっかり食べた。
行って来ます、と学校へ行った。
学校じゃなくても外出できた。
ただいま、と元気に帰って来た。
お風呂に入った。
笑顔で話をしてくれた。
明日を楽しみにしてくれた。

些細なことでも
当たり前じゃなくなると
ひとつひとつが喜びになる。

寝ていたはずの娘から
出勤途中に電話があった。
「行ってらっしゃい。頑張ってね。」
身体が軽くなって
それだけで頑張れる。



9/1/2024, 1:54:22 PM

開けないLINE


目と鼻の先どころか二人とも自宅に居て
部屋は違えども互いの姿が見える。
ケータイをずっとさわっているのに
私のLINEがなかなか既読にならない。
急ぎじゃないからいいけど
いいけど早く見てよ。
喜ぶと思って送ったLINE。
喜ぶ顔が見たくて送ったLINE。
既読スルーどころかいつまでも未読で
送信取消して、なかったことにスルー。


余談_φ(・_・
なんだかなぁ。
自分で気分を頭の上に持ち上げてみては
疲れて床に下ろしてしまった感じ。
床に下ろした気分をまた持ち上げるのは
よりいっそう重く感じる。

8/27/2024, 2:49:52 PM

雨に佇む


雨に佇む、一本足の赤いアナタは
少し艶が出て頼もしく見える。
雨に佇む、丸顔の錆びたアナタは
バスが来るまで傍に付き添ってくれる。
雨に佇む、置き忘れられたアナタは
持ち主が戻って来るのを待っている。
雨に佇むアナタは、少し寂しそう。
ただそこで待っている。

8/24/2024, 2:58:13 PM

やるせない気持ち


いつの間にか足に青タンができている。
お風呂に入るとき、はじめて気付いた。
青タンの部分は確実に腫れていて
軽く押してみると痛かった。
足をぶつけたことに、痛かったことに
青タンができてはじめて気付く。
こうして痛みを与え変色することで
ぶつけたことをやっと実感する。
痛みを感じないと、目に見えないと
人は気をつけないのだ。
仕方ないのかな。


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