無題
深夜4時
常夜灯が私を照らしていた。
押し寄せた不安も
最初から全部を思い出した記憶も
足をかけた窓の縁も
全部夢であって欲しかったね。
検索をかけたInstagramも
傷をつけた人間も
傷がついた私も
もう会えないあなたも
あなたに会いたい私も
あなたに会う資格もない私も
あなたに幸せになって欲しいと思う私も
今夜まだ行けない夢の世界に
幸せがあるのなら眠りたいね。
おやすみなさい。
誰も認めてくれない傷を
誰かに痛みだと認めて欲しいと
思っているから
傷をSNSにあげるのだよ
わたしだけ置いてけぼりのまま
地球が回るなんてほど
わたしは特別じゃないので
明日も明後日も
わたしを連れて地球は回ってる
「愛させて欲しかった。」
身勝手だろうか?
ただ信じて欲しかったんだと思う
産まれたくて産まれたわけじゃない
世界で私が生きることを望んだのは私じゃない
これも身勝手で我儘なんだろうか?
何年も2人が望むままに私は生きた
少し足を引っ掛けて転んだ私を
見る2人の目は冷たかった
これが愛と呼ばれてたまるもんか
これを愛だと信じれない
私は普通とやらにはなれなかったみたい
2人が愛だと呼ぶそれは
私の体も心も酷く痛めつける毒でしかなかった
愛として受け取れない
私は世界ではどうやら異端者らしい
どうして愛させてくれなかったんだと
訴えかける勇気もない
私は今日も2人の愛とやらを
塗り潰して飲み込んだ。
私の世界の終わりを望む今日の私より
気が付いたら私の世界は色を忘れていて
私が世界に生まれたこと
その全てがどうしようもなく虚しかった。
肉体と精神の全てが元からなければ
この苦しみも生まれることはなかった。
人はいつか死ぬけれど
そのいつかを待つことが気持ち悪い。
今から幾度の幸せを感じようと
それはただの延命行為に過ぎない。
ただ幸せになりたかっただけだった。
世界に色が欲しかった。
明日を生きたいと思えるようになりたかった。
このつまらない延命行為も
未来にあるかもしれない幸も不幸も
放棄して私は消えたい。