「愛させて欲しかった。」
身勝手だろうか?
ただ信じて欲しかったんだと思う
産まれたくて産まれたわけじゃない
世界で私が生きることを望んだのは私じゃない
これも身勝手で我儘なんだろうか?
何年も2人が望むままに私は生きた
少し足を引っ掛けて転んだ私を
見る2人の目は冷たかった
これが愛と呼ばれてたまるもんか
これを愛だと信じれない
私は普通とやらにはなれなかったみたい
2人が愛だと呼ぶそれは
私の体も心も酷く痛めつける毒でしかなかった
愛として受け取れない
私は世界ではどうやら異端者らしい
どうして愛させてくれなかったんだと
訴えかける勇気もない
私は今日も2人の愛とやらを
塗り潰して飲み込んだ。
私の世界の終わりを望む今日の私より
気が付いたら私の世界は色を忘れていて
私が世界に生まれたこと
その全てがどうしようもなく虚しかった。
肉体と精神の全てが元からなければ
この苦しみも生まれることはなかった。
人はいつか死ぬけれど
そのいつかを待つことが気持ち悪い。
今から幾度の幸せを感じようと
それはただの延命行為に過ぎない。
ただ幸せになりたかっただけだった。
世界に色が欲しかった。
明日を生きたいと思えるようになりたかった。
このつまらない延命行為も
未来にあるかもしれない幸も不幸も
放棄して私は消えたい。
誰かが「明日は晴れるかな?」って言ったの。
だから、私は「きっと晴れるよ」と
言ったのだけれど内心では「晴れるわけない」
と思っていたの。
やっぱり明日も雨で
明後日も雨だった。
その誰かはまだ信じていた。
明日は晴れるんだって。
でも私はそんなの信じられなくて
晴天を待てずに
そっと椅子を蹴ったの。
でもすぐにその誰かは私に会いにくるの。
私は知ってるよ。
みんなみんなそうだったの。
みんなみんな私のこと置いていったから。
世界は残酷だけれども
優しさを忘れたことはないよ
死ぬことは間違いでは
ないかもしれないけれど
正しいとも思えない