8/24/2024, 11:25:46 AM
ゴーストの囁きのままこれを書く。黒い知らせが早すぎたから。
「やるせない気持ち」
拝啓 ロートレック様 ネオン 歓楽喧騒 私の恋よ
「やるせない気持ち」
8/23/2024, 10:16:34 AM
一瞬で青に溶けてく茜色 独り浜辺に僕を残して
放課後に海へ行くにはローファーが 邪魔だといって脱ぎ捨てた君
「すみません 海へ行くにはどの星を 辿ればいいの?」と沢蟹が訊く
「海へ」
8/23/2024, 8:55:42 AM
手の中で表に返し裏返し 結婚線に必死な君は
裏返し靴下を干す僕だから 恋愛なんて 恋愛なんて
脳ミソを裏返しにして洗いたい 死にたい夜の濃密さごと
「裏返し」
8/18/2024, 10:13:27 AM
鏡面に疲れた自分を映してる 耳を塞いで目を閉じている
「鏡」
隣の席で妙齢の女性同士が話してる。
持て余した炭酸ドリンクをどうしたものかと見つめつつ、
ついつい聞き耳を立ててしまう。
隣の彼女は、真っ直ぐに背筋を伸ばして、美しい所作でケーキを口に運びつつ、スッパリと言い放つ。
「やっぱ、ほうれい線にだけはヒアルロン酸入れるわ」
「やっぱりやるん?」
「年齢には勝てんわ」
そんな会話が続き、ポツリと一言
「自分の事を、好きでいたいやん」
と、言葉を続ける。
こんなに透き通るような佇まいの彼女でも、鏡の前では落ち込んだり、あれこれと自分に注文をつけたりするのだろうか。
カガミウツシというのは、存外ありのままを映してはくれないようだ。
「鏡」
8/17/2024, 6:04:54 AM
誇らしく今夜はアイスを食べるのさ だって笑ってお別れしたもの
「誇らしさ」
友の死を告げる電話の後ろでは 月が零れて さざ波が鳴る
「夜の海」