甘露

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2/3/2024, 2:30:26 PM

1000年さきに
この宇宙がまだ在るのかは
わからない

その中で
子々孫々と小さく輝く
そのいのちの連なりの
なんと美しいことだろう

1000年あとにも繋がるように

今を必死にきらりきらりと




題目「1000年先にも」

2/2/2024, 2:10:14 PM

「ねぇ、じゃあさ ワスレナグサって漢字で書ける?」

って急に訊いてくる 無邪気な君が大好きだったよ





題目「勿忘草(わすれなぐさ)」

2/2/2024, 8:31:51 AM

空がほんのりライラック(だから) ブランコ降りて じゃあまた明日

題目「ブランコ」

1/28/2024, 4:17:22 AM

凍てつくような風に
柔らかく香りを乗せる梅の優しさに足を止め
春を待つ

題目「優しさ」

1/27/2024, 4:50:13 AM

1日の中で、最も生き物の音が無くなる時間。
星と、街の灯りだけがチカチカと、小さく力強く囁きながら何かを話し合っている。
たまには風が大声を上げ、たまには雨がかしましく喋り合う。
月は言葉少なに夜空をゆっくり、気まぐれにたゆたう。



眠れない夜には、天使に会える時がある。
彼は私の全てを赦し、抱きしめ、流す涙を受け止めてくれる。

または、悪魔が来る夜もある。
これまでの罪を冷たい氷柱に変えて、突き刺し、責め続ける。朝日が私を暖めてくれるまで、彼は赦すことはしない。

ミッドナイトという濃紺色の言葉の中には、静けさと贖罪が忙しく行き交うから、こそりと丸薬を一粒飲んで、目蓋が重くなり、今日こそは、あの星や街の灯や、風や雨になれるよう膝を抱えるのだ。

題目「ミッドナイト」

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