私を包む様に降る雨を
私は祝福と言おう
お題:柔らかい雨
鏡の中にいる自分って、厳密には自分自身じゃないらしい
どう頑張ってもそこにいるのは、左右反転した自分でしかとかなんとか
そう考えるとさ
自分の事が自分でよく分からないのも仕方ないかもしれないな
目に見えるものが違うのに
心の中が分かるはずないだろ?
お題:鏡の中の自分
夢を見る前に
夢みたいな事を考える
今日はどんなにいい日だったか
明日はどんないい日になるか
嫌な事より
楽しい事を覚えてたいからね
お題:眠りにつく前に
空は広い
雨が降っていようが
雷が鳴っていようが
上を見れば一面に広がっている
まあ結局
一番好きなのは
晴れた日の
雲もないような
青く澄んだ空なんだけど
お題:どこまでも続く青い空
やわらかな光が僕を照らし、それにつられて目が覚めた。
全く知らない場所だ。具体的には多分雲の上。寝てた所がどう見ても雲だし。
このやわらかい光ってアレだろうか。こう、死んだ人を包み込む神秘的なアレコレなんだろうか。
周りが全体的に眩しいのに全然不快じゃないのが凄い。全然僕の置かれた状況が分からないからもう一眠りしようか。
そう思ってパジャマを軽く整えて寝ようとした所に、ぽすぽすとこちらに向かってくる音がした。
「あ、やっぱりいる!やべぇやべぇやべえって!」
見ると、白い布を下半身だけに巻いた細マッチョなイケメンがこっちに走って来ている。
「ちょ、ごめん、ここで寝る前に帰って!君はまだ早いから!」
ゆっさゆっさと身体を揺らされて、流石に止めてほしくて蹴りを入れる。
綺麗に鳩尾に入って、彼はゔっ、と唸って崩れ落ちた。
「あと5分、あと5分でいいから……」
「い、いや寝てる場合じゃないんだよ君……あーもう仕方ない!」
再び寝ようとした僕の首と足首を持ち、イケメンは僕をぶん投げた。
さっきまで僕が寝ていた雲のような地面をすり抜け、僕は落下していく。
「うわぁぁぁぁ!?」
「今回は本当にごめん!!今のままならまたこっち来れるから頑張って!!」
「いや状況が読めないんだけどぉぉぉ!!」
不快な光で目を覚ます。知らない天井の光は、さっきまで感じていたやわらかい光と似ても似つかない強烈な物だった。
どうも僕は寝てる間に外出し、車に轢かれたらしい。幸い怪我は軽症で済んだ。車の運転手曰く超綺麗な受身を取ったそうで。夢遊病の症状だろうと言われた。
つまりあの雲の上での出来事は臨死体験ということか。その割には神様っぽいイケメンはかなり若い様に見えた。新人さんだったんだろうか。
とりあえず、睡眠外来へ相談に行こうと思った。
お題:やわらかな光