11/15/2024, 12:22:15 AM
「秋風」
ひやりとした空気が頬を撫でる
どっちつかずで優柔不断で
この空はまるで私みたいね
あなたの隣は息がしやすかったけれど
もう私をおいて行ってしまうのでしょう
眩い赤黄の葉とともに風にのせて
ここではないどこかへ連れ去ってほしかった
10/23/2024, 3:48:42 AM
「衣替え」
さらりとした麻のワンピース
風に透けそうなほど薄いブラウス
熱の眩しさとともに夏を脱いだら
きっとあなたも私のそばからいなくなる
9/30/2024, 9:58:26 AM
「静寂に包まれた部屋」
君といたあの日は
狭くてたまらなかったワンルーム
君がいなくなった途端
どうして冷たくなってしまったの
9/28/2024, 1:05:07 PM
「別れ際に」
さよならって口にすれば
涙が溢れてしまいそうだったから
大好きって声にならない言葉を
君に知られないように呟いた
9/22/2024, 12:35:22 PM
「声が聞こえる」
「声が聞こえる」
いつか君は言っていたね
その声を一緒に聞いてあげられたなら
なにかが変わっていたのだろうか
ねぇ、今僕も声が聞こえるんだ
そこにいないはずの君の声が
君を救えなかった僕のことを
それでも君は呼んでくれるのか
今の僕ならほんの少しだけだけど
君の言葉がわかる気がするよ
夕日の向こうに見えた影を追いかけて
僕は真っ直ぐに手を伸ばした