11/23/2024, 11:19:41 PM
大地が紅葉に染まるとき、とてもわくわくした気持ちになる。これからどんどん綺麗になっていく、その日々の変化を楽しむぞ、と意気込むのだ。
しかしそれはまた冬へ向かうことも意味する。北海道の冬は長い。冬季休業といえば、おおよその場合十一月からゴールデンウィーク直前までをさす。冬タイヤを使用する期間もこれと同じになる。
つまりもう十一月も終わろうとしている今は、北海道にとって冬になる。雪も降るし気温はしばしば氷点下になる。まだ最高気温がプラスなので本格的ではないが、冬の入り口には立っている。もうすっかり、両足で。
いつのまにか過ぎていた紅葉のピークから、ひとつ雨が降るごとに、ひとつ風が吹くごとに、木々から葉が落ちていく。あっけないものだ。
あんなにも密になり夏には木陰をつくっていた森も、すっかり見通しがよくなってしまった。すこし恥ずかしく思うくらいである。鳥も獣も人の家もよく見える。
そうなると次に落ちてくるものは雪だ。毎年、今年は雪が少ないといい、と願ってしまう。少なすぎるのも様々に影響があるとわかってはいるが、雪かきに追われる日は少ない方がいいし、家から出られないような吹雪の日はない方がいい。毎週末家に閉じ込められていたあの年は、はりきりすぎていたと思う。
今年はどんな冬になるのだろうか。窓の外では音もなく、静かに、ちらちらと白が舞い落ちている。