海の底
ついに辿り着いた海の底。
滑らかな、足触りの良い、平らな、
何の障害もない底だ。
光が射さない真っ暗な底だけど、
なぜか安心する。
これ以上、沈む事はないし、
暗闇の僕を見つけられないから。
ただ水圧は強い。
重い水圧をエネルギーにして、
さあ、ここから、海面に向かうかな。
日差しを浴びに。
生まれ変わった僕をみせる為に。
さあ、僕と一緒に行かないかい?
ゆっくりでいいから。
一緒に行こ!
君に会いたくて
ご先祖様に会いたい。
両親のそれぞれの両親。ニ代前
つまり、おじいさん、
おばあさん。
そのお父さん、お母さん。三代前
つまり、ひいおじさん、
ひいおばあさん。
それぞれが30年後に生まれたなら、
90年前、
そして、その前のその前のその前。
180年前のご先祖様に会いたい。
今私が30歳なら、
210年前の 君に会いたくて
仕方がない。
2026年の世の中を伝えたい。
おかげで生き続けている事を、
伝えたい!
ありがとうございますと。
閉ざされた日記
しばらく開けないでいよう。
落ち着いたら、気持ちが晴れたら、
ペンを握ろう。
10頁飛ばしてから書いてもいいだろう。
その空白の頁も僕の日記でもある。
お腹の中に文字が溜まって来たぞ。
そろそろ、、、。
木枯らし
また、
この季節がやって来た。
梅雨の時期も台風の時期も、
キミと離れる事はなかったのに。
夏には僕の間から鮮やかな花が咲き、
キミと一緒に見つめてたね。
たまに虫が蜜を吸いにも来てた。
虫が僕の上で日向ぼっこもしてたな。
秋には実がなり、鳥たちが食べていた。
たまに僕に果実がつく事もあったな。
とうとう、
お別れだ。
木枯らしに吹かれて飛んでいくよ。
また、春になったら会えるから、
それまで待っててね。
小枝から若葉を出すから。
待っててね。
美しい
最近美しいモノを見ただろうか?
例えば人。
容姿や仕草、行動が、
可愛らしい、面白い、賢い、段取り上手な、
そんな人たちは身近にいる。
でも美しい人は滅多にみない。
例えば景色。
綺麗な、鮮やかな、ゴチャゴチャした、
そんな景色はたまにみる。
でもそれらは美しい訳ではない。
いったい 美しい は何処にあるのだろう?
相撲の仕切り、
柔道での礼、
放物線を描くホームラン、
静寂な空から降る雪。
そうか、
時には、行いや息を呑む瞬間が、
心に響き、
落ち着かせ、
お腹に落ちた時に、
私の感じる 美しい となるのかも。