幸太郎

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8/21/2024, 11:13:46 AM

I wish I were a bird.
と、英語でカッコつけた。
「鳥のように自由に空を飛べたらな〜」
と、特に不遇なわけでもないのに
思春期の頃は空を見上げた。

さて、俺は今、
鳥になっているわけだが、
まさかニワトリになるとは
思いもしなかった。

目に見えるのは地面ばかりだ。

I wish I were a bird.
明日はカラアゲにされているかもしれない。

8/19/2024, 12:19:37 AM

小学生の頃、
合わせ鏡をして鏡の中を
観察するのが好きだった。

無限に続く世界に好奇心を抱き、
「不思議だな〜」と思っていた。
5つ上の姉から
「妖怪が出てくるから止めなさい」
と言われたことがある。
私はそれはそれで興味深くなり、
一人でコッソリ続けたのだが、
妖怪には会えなかった。

日本には『八百万の神』がいるらしい。
そして、
『百鬼夜行という妖怪達』もいるらしい。

日本人は外国人の区別は出来ない。
逆もまたしかりである。

はて?
日本人はどうやって、
妖怪と神を区別しているのだろう。

8/16/2024, 12:21:51 AM

夜の海を眺める人はこう思う。
「怖い」と。
認識できる範囲が狭くなるからだろう。
危機感を覚えるのは生物として当然である。
では、
「生まれつき目が見えない人はどうか」
彼らにとっては朝の方が
「怖い」のではないか。
それは人間社会の動く音とか。

目が見える私達は
目で「眺める」のではなく、
耳で「眺める」ように切り替えたとき、
世界の価値観が変わるのだ。

いつでも「切り替えられる」
能力があるにもかかわらず、
それをしない人間は多い。

能力があり過ぎて
どこでどう切り替えれば良いのか
分からないらしい。
「五感を減らす」行為が
「劣化」だと認識するなら無理もない。

人間がこの「切り替え能力」を
上手く使いこなせたなら、
それは進化なのではないか。

8/15/2024, 12:12:52 AM

高校生の私は、
毎朝自転車に乗って
新聞配達をしている。

家族を養うためだ。

配達後、
シャワーを浴びる。
ひと息ついて、テレビをつけた。

「2歳児の描いた絵が4300万円の値がついた」
と、ニュース番組で特集されていた。

私の人生はなんなんだろうか。

8/3/2024, 1:31:27 AM

オレは天才外科医、
山井ナオル18歳。
今年からアメリカの有名大学病院に
勤務することになった。
ワシントン空港を出て、
タクシーを待つ。
突然、赤いスポーツカーが
タクシーを待つ客の一団に
突っ込んで来た。
悲鳴と衝突音が交差する。

刹那
「ヤレヤレ、オレの出番か…
こんな状況はドラマだけにして
欲しいものだ」
と、内心グチる。
SNSでまた取り上げられて
チヤホヤされる姿が浮かぶ。
『運良く居合わせた
天才外科医が怪我人を救う』
なんてメディアは黙ってないだろう。
ヤレヤレだ。

オレは気づくと病室にいた。

重症患者はオレ以外いなかったらしい。
オレが意識を取り戻したのは
事故から今年でちょうど70年目だった。
処置が遅れてこうなったらしいことを
後で知った。
あの日、すぐ近くに医療従事者が一人でもいればこうはならなかった。
天才でなくても良いのでいてくれたら
オレは…

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