メンタリストダイ子

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12/16/2025, 9:07:44 AM

私達を襲う震え。落伍者とはこの震えによる微動によって這いずり回っているに過ぎない。肉体を震わせる不安⸺それがなければ歩くことも不能であるなんて。死に値する厄災が、明日への光になり得るなんて。

12/15/2025, 10:05:47 AM

首吊りに揺れる足元は、夕暮れに照らされた蜘蛛の巣と、そこに浮かぶ木の葉とを暗示させる。死者の持つ色気は赤の夕日とよく似ている。死者を決定付けるのは鑑賞者であり、香気が腐臭へと変容するのは首から紐が解かれた瞬間である。
首吊りによる自殺者は、考え得る限り最高の芸術家である。彼らは己が肉体さえもその作品の一つにしてしまった。死して星になった者の最期が、まだ星が脇に控える夕暮れ時のことであるなんて、一体どれだけ己というものを知り尽くせば気が済むのか。己が運命を、決して人目に立つことのない些事であると認識し、そしてそうと知っておきながら、そこに途方もない芸術性を付与してみせるなんて。
これこそが彼の世界に対する感謝の念だ。残された者に対する出来る限りの償いだ。それというのも、芸術とは人生というのがどれほど馬鹿げたものであるかを誇示しているに過ぎず、無価値から目を逸らす為の療法としての芸術に死すことこそが、ひねくれた彼の自尊心を満たすに足るからである。

12/10/2025, 12:24:46 PM

部屋の中で沸々と鬱憤を募らせながらペシミストの著書を読んでいた時、論理的な絶望の描写にこそ活き活きとしていたというのに、暗くなって唐突に聞こえてきた母親の夕餉に呼ぶ声だけで何故か泣いてしまった凡そ論理的でない思い出。

11/3/2025, 10:15:48 AM

行かないでと願ったのに、彼は行ってしまった。
僕の名前はロサンゼルスクリッパーズ。未だ優勝経験の無い、ろくでなしさ。

題:拝啓ドジャース僕を置いていくな

11/2/2025, 1:31:21 PM

生きたいと願いながら死ぬより哀れなことはない。死にたいと願いながら生きるより愚かなことはない。人間を個性的に並べ立て、そこにある種の芸術性を見出すというのなら、私はその羽を悉く毟り取ってやる心積もりだ。どういう理由があるにせよ、私より愚かな人間などいてはならない。
全人類を凌駕する不幸の持ち主であること。最早私の気概というのは、ただその一点に限られるのである。

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