3/30/2025, 2:17:33 AM
「作家とは、心中に滴る普遍を受け止めずにはいられない愚者の事を言う。その癖土に染みた一滴こそを作品と呼んだりするのだから質が悪い。我々は価値あるものを創作するのではなく、価値を呼び覚ます読者の鬱憤を代弁するのが仕事です。それ故時には俗悪などと言われますが⸺要は面倒臭い人間なのです」
3/29/2025, 4:43:52 AM
細やかな幸福であっても、凄絶な不幸であっても、自らを創り上げている事に変わりはなく⸺いや、それらの反復が堆積した結果こそが現状であり、自己と向き合う上では認知の欠かせないものである。革命を望むのなら尚更だ。饗膳のない宴など存在しない。未だかつて、捕食者が獲物に敬意を払わなかった事などない。
3/28/2025, 12:59:26 AM
植物にも感情があるという噂を聞いて、私がどれほど落胆したことか! 同時に、感情というのは欲望の理由にはならないと立証された瞬間でもあるのだが⸺しかしこの欲望こそが、植物が人間を見習うべきところなのだ。春爛漫が表すのは溢れんばかりの憐憫だ。人間とは生物の象徴ではなく、単なる逸脱に過ぎない。
3/27/2025, 12:49:35 AM
人種とは、厳格な裁判官ではなく、判別を知らぬ幼児によって、ただ混ざり合うままに存在する。七色はそれで一つであり、そこから一色を選び取ろうとする者は居ない。世界は、煩雑とした玩具箱のような整合性をもってして維持される。
3/25/2025, 10:47:27 AM
産まれる前の記憶を有しているという人物を前にした時に限り、私は庇護者たり得る。