何気ないふりに、気付いて。
すごく悲しいことがあった。
誰にも言わなかった。
嘘をついた。
笑った。
ホントは気付いて欲しかった。
めんどくさい人だなって自分でも思う。
でも気付いて欲しかった。
誰かに、大丈夫?って訊いてほしかった。
そしたら、言えたのかな。
そりゃみんな自分のことで手いっぱい。
わたしだってそう。
今まさに自分のことだけ考えてる。
人を見れない人が人に見て欲しいなんて、自己中が過ぎる。
そう知ってても。
誰かが気付いてくれないかなって。
何気ないふりを、疑ってくれないかなって。
心のどこかで、思ってる。
ハッピーエンドが好き。
ドラマとか本を読む時、いつも思う。
ちゃんと、ハッピーエンドかなって。
多少無理矢理な展開でも、ハッピーエンドがいい。
突然敵が改心してでも、幸せになってほしい。
突然スカウトを受けてでも、報われてほしい。
突然生き返ってでも、みんな笑っててほしい。
人生もそうならいいのに。
無理矢理なハッピーエンドで終わりたい。
嫌いな人がいい人になって。
ずっと想ってた夢を叶えて。
最後は笑顔で、終わりたい。
こんなの、まるで子どもみたいな妄想。
当たり前にそんなに上手くいくもんじゃない。
知ってるけど。
でも。
現実は上手くはいかないからこそ。
わたしは、ハッピーエンド好きなのだ。
見つめられたら、逸らしちゃう。
わたしが見てた光。
それが突然こっちを向いたなら。
そんなつもりがなくても。
眩しくて。
つい目を逸らしちゃうよ。
きみを見てたかったのに。
話したかったのに。
でもきみはわたしには眩しすぎるから。
だから、見つめないで。
わたしの心は、不思議だ。
時にはときめき高鳴って、時には傷付いてボロボロになって。
でも全部、わたしの心なのだ。
疑いようのない、わたしの本音。
それは人には共有できない。
言葉では伝えられるけど、それが正しいかどうかなんて誰にも分からない。
みんなが「嬉しい」とか「悲しい」とかって呼ぶこの心は、本当にみんな同じなのだろうか。
お金とか時間みたいに基準がある訳じゃないのに、みんな同じように呼ぶ。
本当に同じ心なのかどうかなんて、わかるはずないのに。
いつも「楽しいね」って笑うあの子。
いつも「1人が好きだから」って言うあの子。
みんなの心なんてもちろん知ることはできないけど。
わたしたちの不思議な心を、ちょっとでも、気遣い合えたら。
その時、世界は少しだけ美しくなるはず。
好きなんかじゃ、ないのになぁ。
人を好きになるのはやめた。
軽い気持ちで恋するのはやめた。
ずっと守ってた。なのに。
どうしてそんなことするかな。
優しいなって、思っちゃったじゃんか。
どうしてそんなこと言うかな。
ちょっとだけ、嬉しくなっちゃったよ。
好きなんかじゃない。
好きなんかじゃ、ないのに。
あなたとあの子がいつも仲良くしてたら。
ちょっと怖かった。
お幸せに〜ってみんな言ってるのに。
わたしは言えなかった。
いつか、恋バナであなたの名前を出せるようになりたい。
それまでは、好きなんかじゃないから。