眠りにつく前に
私の人生は華やかではなかったけれど、たくさんの人と出会い、たくさんの愛をもらった。
シングルマザーだったけれど、優しい娘は、優しい旦那様と幸せになれた。仕事も頑張った。いろいろな失敗もしたけれど、皆んなに助けられた。
もうすぐ、私は天国に行く。人を傷つけた事もあるだろうけど、地獄に行くような事はしていないと思う。
永遠の眠りにつく前に思い浮かべるのは、初めて付き合った彼だった。結局、私は彼のことが最後まで好きだった。
私を幸せにしてくれたのは、あなただったかもしれない。
ありがとう。
そして、さよなら。
永遠に
永遠にあなたを愛します。
あなたのために生ませてきた私だから。
理想郷
人生100年時代というが、80歳も超えると身体のあちこちが痛くなる。腰は曲がり、歩くと膝が悲鳴を上げる。常にどこかが悪く、食事も喉に詰まらせるといけないから、柔らかいものばかり。トイレが近くなり、気がつくと失禁している。楽しみはひ孫と会うことぐらい。
そんな私が考える理想郷。鳥が囀り、明るい光に包まれる。歩くとふわふわして、まるで宙に浮いているように身体が軽い。一年中、ポカポカと暖かく、蝶々が舞っている。人々は笑顔で、争いごともない。平和な毎日。
ん?これってもしかして天国?
いやいや、わたしゃまだ爺さんのとこには行きたくないよ。
身体痛いけど、もう少し頑張るか!
ごめんな!爺さん!
100年は無理かもしれないけど、長生きするよ!
懐かしく思うこと
USJのマリオのアトラクションは最新で、すごいなぁと思うが、弟とやったマリオのテレビゲームは、何度も何度もやってクリアして本当に楽しかった。
懐かしく思うことの一つである。
もう一つの物語
僕は小学校三年生。周りの友達は水泳やピアノ、ダンスや絵画などを習っている。
僕がやってみたい事は、サッカーと将棋。
サッカー選手になった時の自分を想像してみる。器用なドリブルで何人もの相手の選手を交し、最後、豪快なシュート!サポーターの大歓声!気持ちいいだろうなぁ。
そして、もう一つの物語。
将棋のプロになった時の事を考える。漢字が書かれた駒を、パチンと前に進める。じーっと碁盤を見つめて、長い時間考えたのに、一手だけ。勝負に勝っても、静かに着物でガッツポーズ。着物は僕にはあまり似合わないかなぁ。
でも、僕は決めた。
将棋を習う!だっていつもあんな美味しそうなお昼ご飯と、甘いお菓子が食べられる。
だから僕はプロ棋士になる!!