【記憶のランタン】
覚えているのは私が幼かった頃
隣の家のお兄さんが
かぼちゃをくり貫いていたこと
好奇心旺盛な私は
そっと近づいてその様子を観察していた
中身が全て出されたら
今度はナイフで表面を型どっていた
だんだんとそれは出来上がっていく
それには顔のようなものが浮かんでいた
「さて、そこのおちびさん?
そんなところにいないでもっと近くにきて
見てごらん」
気付かれていた。
私はどぎまぎしながらそっと隣に行く。
「どうだい?」
どうもこうも幼い私にはよく分からない。
「あげるよ」
そう言ったお兄さんは私の家までそれを運んでくれた。
まだいるとも言っていないのに。
そうして別れた私の部屋には不思議な顔をした
かぼちゃがしばらくの間滞在していた。
【君を照らす月】
本当は"さよなら"なんてしたくなかった
ずっと一緒に居たかった
傍にいて欲しかった
それでも私は帰らなきゃいけない
恋い焦がれたあの月のもとへ
どうしようもなく
私の心を引き付けてやまない
だけどあの時貴方に抱かれていたら
私のこの心は…
貴方との想い出と共に
私はこの地を去ることを選んだ
心残りなど作ってはいけない
あぁ もう時間だ
さようなら 父上 母上
さようなら 私の愛した貴方
誰にも気付かれないように
そっと涙を隠して
私は月へと帰る
途方もないこの心を捨てて
【ティーカップ】
密接 逃げられない 二人だけ
あなたとくるくるくる
どれだけ回っても
目の前に居るのはあなただけ
顔を真っ青にするあなた
白目を向いて
それでも回り続けるくるくるくる
私は笑って
あなたにキスをする
永遠に回り続けたい
あなたが傍に居てくれるなら
【心の境界線】
他人には触れて欲しくない
繊細な部分
誰にも言えない秘密の隠し場所
【灯火を囲んで】
秘密の話をしようか
誰にも言えない二人だけの
朱い炎で燃やして
何処へも行けない
何処にも行かない
二人だけの隠れ家で
暖かな灯火を囲んで
マシュマロを焼こう
それを食べながら
コーヒを飲んむ
想像しただけで君のことが愛おしくて
堪らない
今すぐ会いたい
遠くで頑張る君へ愛を込めて