【渡り鳥】

私も渡り鳥のように
あっちこっち飛んで行けたら良いのに
あの広い大空を羽を広げ羽ばたいて行けたら
どんなに気持ちが良いのだろう
こんな糞みたいな私の日常を
捨て去ってしまって
遠くの世界に飛び立ってしまいたい
そう願うのは私の自由

【さらさら】

さらさらと流れ落ちる星の砂
それをかき集め瓶のボトルに
あなたに書き留めた手紙と一緒に
詰め込んで

明日は良い日になりますように

そう願いをそっとこめて
蓋をぎゅっと閉めて
再び小瓶を流した

誰に行き着くか
それはまだ先のお話

【これで最後】

そう思いながら
この手は
お菓子の袋の中に吸い込まれて行く

【やさしい雨音】

窓の外ではしとしとと雨が降っている
誰もいない暗い部屋の中
ひとり雨の降る外を眺めた
まるで私の心の中のよう
涙は頬伝うことはなく
ただただ静かなものだった
さっき大切な人とお別れをした
とても大事な人だった
何十年一緒にいたのに
心はいつもお互い遠くにあった
それでも私は良かったの
あなたが傍にいてくれることが
それだけで…
それでもあなたは違ったのね
私だけがあなたを離したくなくて
ずっと一緒にいたくて
それなのに
今はもう隣にない温もりを求めて左手がさ迷う
雨はいつだって私の心に寄り添ってくれる
それが例えベランダの洗濯物をずぶ濡れにしていたとしても
私は好きだ

【歌】

歌が聴こえる
切ないような、それでいて温かい
何処か懐かしい歌

心の奥で叫んでる
私は今日を生きてる
どんなに踏みにじられようと
その歌があれば
頑張れる