【これで最後】

そう思いながら
この手は
お菓子の袋の中に吸い込まれて行く

【やさしい雨音】

窓の外ではしとしとと雨が降っている
誰もいない暗い部屋の中
ひとり雨の降る外を眺めた
まるで私の心の中のよう
涙は頬伝うことはなく
ただただ静かなものだった
さっき大切な人とお別れをした
とても大事な人だった
何十年一緒にいたのに
心はいつもお互い遠くにあった
それでも私は良かったの
あなたが傍にいてくれることが
それだけで…
それでもあなたは違ったのね
私だけがあなたを離したくなくて
ずっと一緒にいたくて
それなのに
今はもう隣にない温もりを求めて左手がさ迷う
雨はいつだって私の心に寄り添ってくれる
それが例えベランダの洗濯物をずぶ濡れにしていたとしても
私は好きだ

【歌】

歌が聴こえる
切ないような、それでいて温かい
何処か懐かしい歌

心の奥で叫んでる
私は今日を生きてる
どんなに踏みにじられようと
その歌があれば
頑張れる

【そっと包み込んで】

あなたから香るお日様の匂いが好き
抱き締められるとふわふわな気持ちになる
隣にいてくれると安心する
時には八つ当たりも少々
だけど君は何も言わず
いつだって
そこにいて私を見守ってくれている

そう、
君はバスタオル！

【空に溶ける】

世界が空に飲み込まれたらどんなに美しいのだろう。
辺り一面青一色に覆われる。
誰も知らない世界の果てに。
自分は降り立つ。