4/20/2025, 11:00:04 AM
【星明かり】
星が夜空を照らす。
静かな夜道を歩いた。
誰もいない。
私だけの世界。
4/19/2025, 11:32:40 AM
【影絵】
クスクスクスクス
階段を上って奥の子供部屋。
薄暗い部屋のドアの隙間から、仄かな灯りが零れ落ちている。
耳を澄ませば中からは子供の微かな笑い声が聞こえてくる。
「ねぇ、ほらうさぎよ!」
「えっとねえっとね、私は小鳥!」
子供達はそれぞれ指を灯りに照らし色々な形を作り笑い合った。
いつもだったらもうそろそろ寝なくちゃいけない時間。
それでも子供達は寝ることを知らないかの様に影絵に勤しんでいる。
まぁなんと楽しそうなのかしら。
今夜は特別。
そう思い、そっと階段を降りたのだ。
4/18/2025, 2:31:08 PM
【物語の始まり】
始まりはいつも突然だった。
思っても見ない出来事。
予想に反する予感。
摩訶不思議な冒険。
そこにはいつだって貴方がいて私がいた。
そうして物語は進んでいく。
誰かの頭の中を。
心を。
水鏡に自分の姿を映し出すように。
それは綺麗なものかもしれない、薄汚れたものかもしれない。
それでも貴方は貴方の。
私は私の物語を。
生きよう。
4/17/2025, 11:27:25 AM
【静かな情熱】
知らないの。
貴方は何も知らない。
だって私表情に出ないから。
気付きもしてないんでしょ?
それはそれで悲しいんだけど。
私の情熱は表に出したらもう誰にも止められないよ?
そう、貴方にだって。
怖い?
私も自分が怖いわ。
だから隠し通さなきゃ。
貴方が私に気付くまで。
私の心に触れる時まで。
楽しみだね。
4/16/2025, 10:55:42 AM
【遠くの声】
遠くで私を呼ぶ声が聞こえる。
もう後戻りなど出来ないと言うのに。
水の中を揺蕩(たゆた)う。
懐かしさで少し涙が出た。
一体いつから私は薄汚れてしまったのか。
あの頃の純粋さは現在(いま)の私にはないと言うのに。
それでも貴方が遠くで私を呼ぶから私は思わず立ち止まって後ろを振り返る。
やっぱり貴方の姿は見えない。