ささやかな約束
たった少しの、ささやかな約束。
人はささやかな約束は簡単に破ってしまう。
破り続ければいつか信用を失う。
キンモクセイ
ある日夢で懐かしい絵本を読んでいた。
キンモクセイにまつわる切ない物語。
この絵本は██のお気に入りで読み終わると
キンモクセイの押し花にした
しおりをずっとずっと見つめていた。
「このしおりは君が会いに行く度に
このキンモクセイを██に贈っていたよね」
ここで私は目を覚まし何故か胸が苦しくなった。
なにか意味があるのではないかと思い
急いでその絵本を探しに本屋に駆け寄った。
君が紡ぐ歌
言葉と音楽を混ぜ
君にメッセージを贈る
木漏れ日で小鳥が鳴くような
暖かいそのメッセージは
僕の閉ざした心に
花を咲かせた
砂時計の音
サラサラと落ちてゆく度に
時が過ぎているのを感じる。
私をなだめてくれているかのような、
静寂な空間を与えてくれるのは
その古びた砂時計の音。
未知の交差点
ある日突然不思議な道の上に立っていた。
見渡せば空中にも多くの道が目に入ってきた。
しかし人は居ない。自分一人だけ。
ただ道という道を進むしかなかった。
───一体この道はどこまで続いてるんだ?
しばらく歩いていると目の前にもう一つの道が交差していた。交差点だ。そこを渡ろうとした時、どこからか幼い声が聞こえてきた。泣いている。
その声を頼りに探してみれば、自分は驚いた。
泣いているその子は赤子の自分にそっくりだったからだ。自分は混乱した。一体この子は誰なんだ?この世界は自分になにかを伝えようとしているのか?気付けば泣き声は聞こえなくなりふと見てみると。口角を上げ光の無い瞳と低い笑い声が頭に響いた。不気味だ。こんなの自分じゃない。自分は逃げた。必死に1本の道をひたすらに走った。それでもあの子は後ろにいる。着いてくるのだ。その足じゃ立てない着いて来れないはずなのにだ。「なぁお前は誰だ?」その一言が頭に響き、頭が割れそうに痛い。なにか大切なことを伝えようとしているのか?それともただ苦しませたいだけなのか?
────あ!目を覚ましたぞ!!早く電話して!
目を覚ました自分は病院のベッドで横になってきた。13年間も昏睡状態だったらしい。迎えに来た家族たち。しかし顔を見ることは出来なかった。本能が拒絶しているのだ。見てしまったら自分が誰なのかが分からなくなってしまいそうだから。